踊るとき、死者を想うことが多い。
体や知恵を先人から贈られたからか、踊りが過去と未来を橋渡すからか。
今年も大切な人が何人か向こうに行かれた。会いたくても会えないままだった人もあれば、多忙を理由に会う機を逃していた人もあった。心残り、という言葉の体重が、ため息に重なるようになった。
毎日、なるものが実は奇跡的な出来事であることを実感する、実感しながら、時間に追いすがりたくなる。ゆっくり、少しでもゆっくり、たっぷりと、ひとときを過ごしたい。そう思う。
時間は生命の一部だと思う。時間への感情は生命への感情と同じだと思う。
この感覚が、ダンスに影響しても不思議はない。
ダンスは生きているときにしか踊れない。
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体の調整から創作まで、色々な稽古を楽しめます。
いづれも自然体で取り組める自由度の高い内容です。
舞踏やコンテンポラリーダンスに興味ある方は、ぜひ。