10/14の朝は過去作のなかから『ひかり』(写真上)を稽古した。
新作をつくりながら周期的に過去作を稽古してきたが、上演して何年も経つ作品を稽古する面白さは独特だ。
視覚的なもの空間的なものは写真とか映像などで多少は記録可能かもしれないが、熱や皮膚感覚や内面的なものは踊らなければ消えてしまう。だけど忘れないうちに踊ることを繰り返すことで、それらは消えるどころか、より深く複雑になってゆく。日常での10年は長いが作品制作という単位になると、さほどでもない。
過去作のなかでも稽古する回数が多いのがこの『ひかり』(2014年、plan-Bにて上演)、それから『閃光体・POINT/FLUSH』(1999、セッションハウスにて上演)の二つ。
この二つは、心の内の光が火炎に変化して自らの肉体を焼き尽くしてしまう、という、同じ妄想記憶から構想を開始しているのだけれど、振付も音楽も美術も対照的で、鏡像のような関係にある。
また、当初から再演を繰り返すつもりでつくった『Tabla Rasa』(写真下)という作品の場合は、、2005年の初演ののち5回の改訂上演ののち、いまも繰り返しアレンジを続けているが、それはタイトルの含みである白紙還元ということにも重なっている気がする。
身体は変化し続けているから感じることや出来ることが異なっている。現在の身体で過去作を稽古することは非常に細かく記憶を辿りつつも、現在を読み直すことにもなる。そして時間を移動する感じもあり、同時に、そこから新たに膨らんでゆくものや、気がつくこともある。
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