櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

dance photo:Sakurai Ikuya (note for next work 2020)

2020-05-29 | リハなどの写真(photo:rehearsal etc)

 

    private rehearsal 2020

 

接触を避けざるを得ない日々が積み重なってきた。

停止したさまざまなものごとを恢復させながら、これから僕たちは距離や関係について、本来のことを考え直すことになるのだろうと思う。

アタラシイ日常、という言葉も流布されるけれど、実際には”新しい”とされることに耐えながら、心では本来の本当の日常について、思い想い探すことになるのではないかなと、思えてしまう。

たとえ2メートルだのそれ以上だの離れていても、同じ「場」に居るとき、僕らは同じ空気に触れている。そんなに近距離でなくても、皮膚は何かを感じることができる。

大切な関係には、触覚が関わっているのではないか。

空気を介して触れ合っている、ということ。

触れ合い、から人は何かを生み出してゆく、ということ。

そんな、さまざまな、かつてはごく普通だったことについて、僕はいま思いを重ねている。

居合わせること。立ち会うこと。ともに、ということ。

ダンスが生み出す感動はその典型の一つかもしれないと思う。

ヴァイブレーション。

ダンスでは、おなじ場で共鳴が起きる瞬間が大切だ。

ひたすら感じている状態。

理解も解釈も気にせず、ともにいる状態。

同じ匂いを嗅いでいる。

同じ振動を震えている。

同じダンスを感じながら、

ダンスの場では内臓と内臓さえもが、間接的に触れているのかもしれない。

同じその場にいる人を感じ合っている。

ということの貴重さに、いま改めて思いを馳せる。

もういちど人が人に近づきあう時期が、きっと来る。

とても待ち遠しい。

(新作2020稽古ノートより)

 

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lesson 櫻井郁也ダンスクラス 

再開情報 6月からの再開に向けて準備を始めております。コチラ

 

stage 櫻井郁也/十字舎房:ダンス公演情報

5月30〜31日に予定しておりました櫻井郁也の新作ダンス公演は、新型コロナ感染症の対策のため、本年10月3日〜4日に延期となっております。くわしいご挨拶や前回公演の記録などを、上記サイトにて掲載中です。ぜひ、ご一読ください。

 

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