これまで「3つの没有に要注意」というテーマを取り上げてきました。詳細はコラムを遡ってご覧ください。そこで今回は「3つの没有」を逆手にとって信頼できる中国人を探し出すためのテクニックです。相手の「仮説力」をチェックするという方法です。
「没有問題」(問題ありません)をと言う中国人に限って、「どこかに問題がありそうだぞ」と思ったほうがいいでしょう。「メイヨウウェンティ」(没有問題)を口癖のように言う中国人は要注意です。「問題ない」を連発する中国人は「問題あり」と心得ておいたほういいでしょう。
もし、「没有問題」を言う中国人が現れたら、こんな質問をしてみましょう。「わかりました。問題はないんですね。では、もし問題が生じるとすれば、どんな問題が起こることが考えられますか?」という問いかけてみます。
すると、それに対する反応が3つのパターンに分かれます。
■「仮説力チェック」への反応には3つのパターンがある
第一に、「問題ないって言っているじゃないですか。本当に問題ありませんよ」とさらっと言い切る中国人。私見ですが、こういう中国人がおよそ9割です。
第二に、「私のことが信用できないんですか」と逆切れ(?)するパターン。こういう中国人は8%(あくまでも私見です)逆切れするタイプはできるだけビジネスパートナーとしては避けたいタイプです。
第三に、「そうですね。もし問題が考えられるとすれば・・・」と、起こりうる問題の可能性を考え、それを話してくれる中国人。これもあくまでも私見ですが、こういう中国人は2%・・・。ビジネスパートナーとしてぜひ選びたい相手です。
つまり、「仮説力」をチェックしてもほとんどもケースでまた「没有問題」が返ってきます。では、そういうときはどうすればいいか?
そんなときは「仮説力チェック」part2を試みます。
■それでもダメなら「仮説力チェック」part2
「仮説力チェック」part2とは・・・。今度は皆さんのほうから仮に起こり得る可能性がある問題を話してみるのです。
「今は問題ないけど・・・。もし、問題が起こるとすれば問題A・・・、問題B・・・、問題C・・・。どういう問題が起る可能性があると思いますか?」と問いかけてみるのが、「仮説力チェック」パート2です。
実は、この「仮説力チェック」」part2とは、今度は皆さんの「仮説力」が試される場面でもあります。もしかしたら、あなたの考えやトラブルの対処法、場合によってはビジネスのノウハウをソリューションのキーワードを相手に伝えることになってしまいます。そして、何よりあなた自身に負荷がかかります。
「仮説力チェック」を行うことは、ビジネスパートナを見極めるという目的では有効ですが、あなた自身も真剣に向き合っていく必要があります。彼の仕事に対する姿勢やビジネスセンスを垣間見ることができるだけでなく、あなた自身の力量が問われることにもなるのです。どこまで踏み込んむべきかは皆さんの判断にお任せします。
To be continued
※「中国人とうまくつきあうテクニック」(総合法令出版)について、このコラムで紹介している『実践テク』のプラスαの実践テク、裏技テクについて、Yahoo!ニュースコラムでも公開中。こちらからご覧ください。
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