クリプトKです!
前回は『通貨』と『お金』の違いについてお話しました。
記事の終わりに1970年までは通貨にも『お金』の定義にある価値の保存があったと書きました。それはなぜかというと、ニクソン大統領が1971年に金本位制の終了を発表するまで、ドル札は 金に交換することができたからです。例えると、クリーニング屋さんに服を預けて、引き取る際に渡すレシートのように、ドル札(通貨)は銀行に行って金(お金)に交換できる引換券だったのです。これが当時の20ドル札です。
銀行でドルが金に交換することができなくなった。これがニクソンショックです。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%82%AF
では、『お金』である金と繋がりをなくしたドル(通貨)はその後どうなったのでしょうか?信用を無くして紙くずになった???そうではありません。ドルは『ブラックゴールド』と呼ばれる新たなお金(石油)と結びついていたのです。これがペトロダラー(オイルマネーやオイルダラーとも呼ばれる)です。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%83%BC
当時は石油を買う際に、ドルを使うことが決められていたため、ドルは石油の引換券として生き延びていたのです。そして、無茶苦茶な経済活動をしてバブル経済が弾けても、石油を買うにはドルが必要なので、需要は世界中にあり、 Quantitative Easing(QE)=量的緩和によって、国は通貨をたくさん発行して、負債を買い取り、国民が税金という形で将来支払いをする事になったのです。量的緩和というと、何か『悪い規則』を緩和するような錯覚を覚えますが、簡単に言うと、国が合法的に大量のお札を刷ることです。といってもデジタル時代なので、実際に紙のお札を刷るのではなく、銀行のコンピューターに0のたくさんついた金額が入力されるだけです。個人が大量のお札を刷るとどうなるんでしょうね;)
では、引換券としての役割をしている通貨であるドルがたくさん刷られて、実際の石油の量をはるかに上回ってしまったら、ドルの価値は一体どうなってしまうのでしょうか???考えてみてください。例えば、ウイスキーを飲んでボトルに水を混ぜたとします。初めは誰も気が付かないかもしれませんが、水の量が圧倒的に多くなった時、どうなるでしょうか?
次回はお金に混ぜ物をして崩壊した歴史的国家の共通点についてお話をしたいと思います。
ではまた!
クリプトK
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