クリプトKです!
しばらく風邪で寝込んでいましたが、再開します。
前回は住宅バブル2.0についてお話ししました。
今日はシェールオイルバブルについてお話します。
朝日新聞Globeの動画で語られているように、シェールオイルはリーマンショック以降のアメリカ経済を支えてきた革命的産業です。
シェールによってアメリカはエネルギー独立国になる、アメリカはサウジを超えた石油国だ、アメリカは石油輸出国になると言われていますが、実際はどうなのでしょうか?
ピーク・プロスペリティーのクリス・マーチンソン氏は上記ユーチューブビデオで以下のように語っています。
まず、アメリカ全体のエネルギーには石炭、石油、天然ガス、風力、ソーラー、原子力、ハイドロといった需要があります。シェールオイルの供給が上がったとしても風力やソーラーで使われている電力がガソリン車に使えないのと同じように、シェールオイルの供給によってすべてのエネルギー需要を満たすことができるわけではないと考えられます。
そして、一番知られていないことですが、シェールオイル生産に掛かるコストが非常に高いと言う事です。シェールオイルの採掘場所は採掘開始の1か月目が一番産出量が高く、1年目で70%、3年目で80-90%の貯蔵量が消えてしまうと言う事です。よって、3年もすると次の採掘場所に移動しなければならないのです。当たり前のことですが、通常の石油採掘と違い採掘しにくい場所にある石油を採掘するのでコストが何倍も高くなるのです。さらに、シェールオイル採掘によって起きる環境破壊によるコストがあります。
greentvjapanがシェールガス採掘の危険性について語っています。
BBC News Japanがフラッキングによる影響を以下の動画で伝えています。
フラッキングを検索をすると水道の蛇口に火を近づけると水が燃えるといった動画がたくさんあります。こういった環境破壊によるコストだけでなく、シェールオイルは採掘場所を移動し続けなければならないため、道路や橋といったインフラ整備が必要になる、さらにメンテナンスに掛かるこすとが発生すると言う事です。このコストをシェールオイルの企業が直接負担しているわけではなく、州や・地方自治体が負担し、最終的には納税者が払うことになると考えられているのです。
最後にクリス・マーチンソン氏はシェールオイルの産出量の大小は掘ってみるまで分からない、当たりハズレのある運任せの産業なので、一時的には発展するが2020年くらいがピークになるのではないかと締めくくっています。このビデオは2014年に作成されたものですが、ここにきて、シェールオイルが低迷してきているようなので、これからやって来る経済危機の引き金になる可能性はあります。
次回はアメリカで問題になっている学生ローンについてお話しますね。
クリプトK
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