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日々是楽!(Enjoy it every day!)

「ふがいない僕は空を見た」窪 美澄

「本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10」、第8回「女による女のためのR‐18文学賞」で各々1位、大賞を獲得した作品が窪 美澄さんの「ふがいない僕は空を見た」だ。R-18作品、そうだ女性のためのR18指定作品!つまり性描写がバンバン続く作品なのだ。確かに第1章はまさに官能小説という感じだ。電車の中で読むとしたら、ちょっと覗かれてしまったら恥ずかしい?なんて思ってしまうかもしれない。
まぁ~自分は男だから、この手の内容は正直嫌いではないが、何も知らずに読み始めたら戸惑うかもしれない。ところが、この窪さんはおそらく才能があるのだろう。デビュー作というのに、実は単なるエロ小説では終わらない。っというより、読み進むほど奥が深くなるしホント読ませる。性描写、コスプレ、ひきこもり、ネット問題そして不妊症問題・・・等々実は現代社会の諸問題が色々窪嬢風に描かれていく。
しかし、この窪嬢はいつのまにか「性」から「生」へと話をかえていく・・・。上手い!性をキーに、助産婦の母親などの登場もあるが、上記の問題点をこえて「生きる!」ということを問いかけてくる。あんなにドロドロのエロ文章から始まったのに、終わりは何だろう逆に爽やか?
自分だけでなく、この作品が多くの方に評価されているということが、ちょっと生意気だが何となく嬉しい。
これがデビュー作とくるから、ホント次回作が楽しみだ。

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コメント一覧

深山
家族の問題、生の問題
R-18文学賞作家さんは、本当にウマイと思います。
現代の重い問題を小説という形で提示されて、
純粋に文学を読んだという満足感と、
同時に問題も認識できますね。

最近発売された三日月拓さんの「きのうの家族」も
家族の分裂という今どきの問題を小説に。

どこかのblogのコメントにお二人の紹介記事への
URLが載ってまして、R-18文学賞作家って
注目されるんですね。
http://www.birthday-energy.co.jp/
ちょっと厳しいですけどね・・・。

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