イモムシの話をしますね。
イモムシの画像は出てきませんが、イモムシが主役のお話になります。
子供の頃イモムシに精神攻撃をしていた酷い話ですので
心の優しい人には苦しい文章かもしれません。
アンテナがついてるイモムシを知っていますか?
全体的に黒くてムチムチボディ、黄色の斑点模様が横に描かれていて、おしりにアンテナがついてる不思議なイモムシなんですよ。
アンテナを前後にピコピコ動かしてムチムチ歩いてる摩訶不思議なやつです。何故動かしているのかは知ったこっちゃありませんが、常に動かしてるんです。本当ですよ。
そいつにはじめて出会ったのが7才くらいの頃だったかと思われます。
近所の餓鬼っ子パーティーのような、とにかく自然界で見つけたよくわからないものに対して遊びをするという 恐ろしく残酷で純粋無垢な子どもたちが集まってた時のことでした。
奴です。奴に遭遇したんです。アンテナイモムシ君です。
当時からアンテナを前後に振って、ムチムチボディを地面にこすり付けながらもみもみ動くイモムシに我々は遭遇しました。
それだけなら良かったものを。
面白くて面白くてね、からかったんですよそいつを。精神的に。
わー!!ってわざと近くで大声を出して脅かしてみればびっくりしてアンテナがピクッと止まります。からだも止まります。
わー!なんだこいつ!変な生き物!
と我々は自惚れたハイが最高潮になり
枝を使ってとおせんぼしたり、目的地に着けぬようにわざと大きく地面を蹴ってドタバタ走って脅かしてみたり。
力なきイモムシは謎の巨人たちの奇怪な行動に怯え続けます。
そのときの我々は、誰よりも無敵の餓鬼畜生でした。
可哀想に。
それでですね
この間そのイモムシ君に久しぶりに再会しました。
そのイモムシは今も変わらずアンテナを前後にピコピコ振ってました。散歩中の愛犬に怯えながらアンテナを止めて、また動かしてとむにむに前へ進んでました。
当時と変わりない姿でした。
このイモムシ、昔いじめてたな…ごめんな…
と思って罪悪感でいっぱいでした。
懺悔の代わりにと ネットで詳しく生態を見たんです。
奴の正体は大の苦手な蛾の幼虫でした。
不思議なことにスーっと罪悪感が冷めてきます。なんだ、蛾なのかと。
申し訳なく罪悪感を抱いていたものの正体が苦手な存在だと知ったとたんの冷め具合の恐ろしさを知りました。
同時に、勝手に綺麗な蝶になると思い込んでいたことにも気づきました
綺麗な蝶になるのにごめんなと勝手に思ってたんです。
それが一転、
綺麗だと思ってない蛾だと知った途端これですよ。これがどれだけ恐ろしいかお分かりでしょうか。
嫌なやつだったら罪悪感を抱かなくてよい、綺麗なものだったら罪悪感と懺悔を表明する
お、恐ろしい!イモムシはただむちむち前へ進んでいるだけの存在なのに、勝手に人間が主観の複雑な感情で一喜一憂してることそのものも恐ろしい!!
どうであれ、主観と思いこみで動くことしかできません。
やっぱり完全な綺麗な心を持つなんて難しいのでは?と思い
この時間にインスタントラーメンを食べるかどうかの脳内会議が無駄に感じてきました。
体に良くないなんて主観ですきっと
メンタル的に見れば食べたあとは気持ちが満たされるではないですか。どっちを天秤にかけるかですよ
食べちゃえばいいんですよ どうせ人類は臨む通りのいい子にはなれませんから
いやどうしようかな…最近体型がまた気になり始めたんだよな…
一時的な欲の発散と今後の体型を天秤にかけて、
寝ます。