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ほいとぼのブラ街歩き:絶対に鮭られない戦いが、川にはあった!小樽の懐かしいあいつに会いに行ってきた3

なんかぼーっとしていたら、72歳になってしもうた。二十代の頃に考えてた老人寿命をとうに過ぎて、「人間五十年、下天の、、、」とすれば生き過ぎなのか。ここまで来るとあと何年生きるのかという問題であるが、結局ぼーっとして気がついたら75歳とか、、、、そんなぼーっとしている老人には生きにくい時代で、私のようなものは、堂々と道の真ん中を歩くのはいかがなものかとか、いや、エレベーターには逆に堂々と乗るべきなのか、ホルモン焼きの脂は食ったら尿酸値が、とか不安だらけの今後を考えてしまうのである。「小樽の懐かしいあいつに会いに行ってきたシリーズ」第三弾は、自分とは真反対の生き方を毎年されている「鮭様」の生き様についての考察になるのかならぬのか。

ほいとぼのブラ街歩き:絶対に鮭られない戦いが、川にはあった!

昨年から訪れている懐かしい川、小樽市内を流れる北から南に流れる勝納川に遡上する鮭を昨年はできなかった水中撮影するべく、9月21日に最新カメラDJIアクション2を装備して張り切ってまずは河口へ向かったのである。しかし、河口の運河は清らかに流れ、魚影すら見えないのである。

河口の勝納橋から勝納川上流を見る。川の先に見える山にある奥沢水源地からさらに上流が源流域となる。昨年はここの河口でも数十匹の鮭が川底に横たわっていたが、全く見えない。川に遡上する鮭は穫ることが禁止されているので、獲られたわけでもなし。ような暑すぎて海・川の温度が高くなり遡上が遅れていると推測されるわけ。

上は2022年9月21日の同じ場所の写真。累々と力尽きて横たわる姿が可哀想ですが、今年はまったく見えない。これは上流に行っても意味ないかもと諦めかけたら、中洲に一匹だけ泳いでいるのを発見。上流には、いるかもではなく、いないと困るのである。東京から持ってきた最新カメラで水中の映像を撮るのが、今年の目玉企画なのはずが、これでは撮れないではないかという自分勝手な焦りもあり、勝納川で鮭を探すのは絶対命令となったのであります。

ということで勝納川から上流の旭橋まで行ったが、流れを上っている姿は見えない。しかし、ふと岸辺をみると草の間に魚影のようなものが見える。カメラを水中に入れると、おお!体長は40cmはある鮭が映ったではないかい。顔からするとメスで一匹だけ。下半身は水カビ病で白くなって痛々しいが、完全に弱っているようには見えないのであります。しかし、メスはいるのにオスはどこじゃ〜と探しますが、10m以内にはいないのだ。後続の遡上を待つしかないのか、寂しいだろうが元気で待つのだといいながら、もう一つ上流の橋を目指して結婚相手のオスを探しに川辺を歩くことにするのだ。

一つ上流の河原橋を越えた時に、川の真ん中で動きが。二匹の鮭が絡んでバチャバチャ。これはカップルの産卵準備かと思って近づくと、向こうから岸辺に寄ってきた。長いバーにカメラをつけて撮るのは、水量が多くて撮りづらいので、近寄ってくれなんて親切なカップルじゃぁ。ありがたく撮影させていただきますよと、カメラを突っ込むと、なんとオスが二匹で、押し問答していたのありますよ。おいおい、オス同士でカップルは鮭では洒落にならないよと呼びかけたら、なんとさらに激しいバトルに突入。「絶対に鮭られない戦いが、川にはあった!」のだ。

なんと一匹がもう一匹に噛み付いたのだ。痛そうなのであります。

これはなんのために争っているのか。そばにメスがいるわけでもなく、本来ならもっと上流でメスとランデブーのはずなので、こんな場所でテリトリー争いのような悠長なことをやっている場合なのか?

ここで生き方の戦略を考えてみよう。つまり、現状は遡上数に相当の限りがある。しかも廻りにはメスがいないが、待っていれば必ずメスが遡上してくるはず。ここでメスに選択の余地を与えるのではなく、競争相手をなくすことで、遡上するメスを独占できる可能性にかけて戦っているのだ。と推測できるのである。「絶対に鮭られない戦いが、川にはあった!」その通りなのである。

筆者としては最後まで見届けたいが、河口付近を見た感じではすぐに後続のメスが来るとは思えないし、オス同士の戦いがいつまで続くかもわからない。それよりは、上流にもしかしたら、カップルがいるかもしれん。というわけで、上流に向かったのであるが、ここから最上流の奥沢水源地まで見たが残念ながらまったくいなかったのである。

さて、今回の命題である「鮭様」の生き様についての考察であるが、鮭の寿命は3年〜7年と言われている。たぶん、海にいれば長生きできるのに川に戻ろうという衝動は、個別に起こるのだろうか。川に戻れば待っているのは、確実なのは自分の子孫を残すよりも死の確率は100%なのである。

人間と異なるのは、川に戻れば数日内、長くても一週間以内には確実に死が訪れるということだろう。本当に川に行くのか、河口で迷う鮭はいるのだろうか。「みんなにのせられて来ちゃったけど、やっぱ、やめた。あと2年位海で楽しく過ごそう」なんて言って、戻っていく鮭がいるかも知れない。そう、相当の覚悟が必要になる。

人で言えば自分から姥捨て山に登るのか、捨てられるのか。確実な自分の死と引き換えに、自分の子孫を残せる可能性のある川に行って寿命が尽きて自然に死ねる方がいい。歳をとるとますますそう思うようになってきた。

今の日本人には、自分の子孫を残すということを考えている若者はどのくらいいるのだろうか。セックスはしたいが子供はいらないということの方が優先されているように思うのだ。(自分のことはさておいて^^;)人間もどこかできっちり寿命が尽きる仕組みがあったらいいのにと想像してしまう自分がいるのである。そうなると人生観、死生観も大きく変わるだろうね。誰にでも平等な寿命があるという社会というものを見てみたいものである。

本日は鮭と人間の子孫の残し方という考察を相当に中途半端に行ったが、いかがであろうでしょうか?

さて、実は勝納川には、他にも命が泳いでいたのを鮭を撮っていたら偶然撮れたのでご紹介しておきますよ。

ヤマメのようです。鮭と一緒に泳いでいましたが、鮭の産卵時に卵を狙っているらしいっす。

こちらの点線に沿って見にくいですが写っている二匹は、片方が縞模様、片方は模様なしで、動きをみてるとハゼのような動き。どうやらカジカの仲間のようだと思うのであります。

ついでに奥沢水源地をご紹介しておきましょう。

こちらが上流にある奥沢水源地の説明板。かつては小樽の水道の供給源だったが、ダム堤体に予算的に修理不可能な陥没が発見され、ダムとしての使命を終えているが、一部公開している。

ダム横の階段式溢流路(水すだれ)は、ダムが溢れそうになった際に水を逃すため、階段状にして水の勢いを弱くするという構造。ここまで遡上する鮭はいない。来たとしても、この段差に絶望してしまうのではないか。(ここまでの途中でも落差工という階段がいくつもあったし)

というわけで、今年の勝納川と鮭に会う企画はちょっと消化不良で終わったのであります。来年こそは産卵まで肉薄したいと思っておりますが、小樽に住んでないとジャストタイミングで見られるというのは無理かなぁ。どうしよう〜

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