この記事の続編は「北海道新幹線札幌延伸遅れで山線廃止はどうなるのか?」です。
函館本線・山線(長万部ー小樽区間の通称)の廃線が決まったとは。まさかと思っていたが、今日(22年2月3日)のニュースだ。2030年の新幹線札幌延伸に合わせて、長万部―余市間の鉄路を廃止・バス転換が決まった。残りの区間である小樽ー余市間も廃止・転換の方向で議論されているというが、8年先のことであり、需要も3セカク化されてもJR北海道の他の路線よりは生き残る可能性は高いと思っていたので、決定はもっとあとになると思っていた。
<函館本線蘭島駅〜余市駅間:まだ光っているレールが錆に覆われる日が来るとは、、>
現在の函館ー札幌間は、長万部から海沿いを進む室蘭本線〜千歳線経由のみが特急の走るメイン路線であるが、アタクシの母親の里帰りについて小樽に行くときは、山線を蒸気機関車に引かれて行っていた想い出深い路線である。昨年10月に久しぶりに小樽から長万部までのんびり旅をしたが、そのときは廃止なんて思いもよらず、逆に新幹線開通後に第三セクター鉄道となったあとはどんな名前になるかと思い巡らせていたくらい。
実はこの決定はさらにもっと影響が出そうな気がしてならない。
実は2016年からJR北海道の経営危機で単独では維持できない路線というのが公表されており、多くはバス転換して廃線ということで芋づる式で廃線に追い込まれそうなのだ。
危なそうな順で言えば:
・留萌本線(深川〜留萌)
・根室本線(滝川〜富良野〜新得:東鹿追ー新得間はすでに廃線状態)
・富良野線(旭川〜富良野)
・日高本線(苫小牧〜鵜川)
・室蘭本線(沼ノ端〜岩見沢)
・釧網本線(釧路〜網走)
・根室本線(釧路〜根室:花咲線)
・石北本線(旭川〜網走)
・宗谷本線(名寄〜稚内)
という北海道の黎明期を石炭輸送として支えてきた路線、鉱山開発や開墾入植の人々の足としてつながってきた路線、それも本線と名がつく路線が消えていきそうなのである。コロナ下で観光需要がますます減少しており、廃線への道のりはより一層加速するのではないか。
ちょっと、このショックから抜け出させそうもない。
アタクシの山線の思い出の映像と写真まとめて:
函館本線小樽駅〜塩谷駅間 SLニセコ号
函館本線小沢駅
函館本線余市駅〜蘭島駅間
函館本線余市駅〜蘭島駅間
函館本線蘭島駅〜余市駅間
岩内線廃線跡の旅:小沢駅構内岩内線ホームの再現
昨年10月の小樽〜長万部間の写真:
<塩屋駅での交換風景>
<函館本線は左にカーブして山に入っていく:長万部駅>