入院してました。その二

ええっと、前回は病院ご到着まででありましたが、ここからは病院内編となりますのであります。昔からここで人間ドッグじゃない人間ドックでお世話になっていることもあり、診察カードがあったのでここに来たってこともあるのでありますが、なにしろ大病院であります。前にもお話ししたように、首のせいで頭が痛いというのでありますが、関係しそうな科だけでずらっと見ても神経内科、外科、脳神経外科があり、外科も整形外科とかいろいろあるのでありまして、一体どこへ行ったらいいのやら分からないので、付き添いに来てくれた妻が、よろず受付みたいな所にご相談したところ、頭が痛いなら神経内科へとのご託宣を受けて、神経内科の受付へと赴けば、普通の外来ですから待たされるのであります。しかし、座っている間も頭はガンガンで、つらいのでありますが、待つことしばし1時間以上であります。ようやく、お呼びがかかり、先生が「どうしました」の一言からドラマははじまったのであります。
「頸椎打撲だと思うんですが、4日くらい前から首から抜けるように頭が痛くなって、昨日からは頭が締め付けられるような痛みも加わり、どうにもなりません。え、はい、吐き気はないんです。ただ、首から頭がどうにも痛くって」「あれ、打撲だと整形外科なんだけどなぁ。そんなに頭が痛いの。いいや、これから整形行くのも大変だから、ＣＴとレントゲンを撮ってきてください。」というご指示でありました。「ありり、間違えたのかい。困ったねぇ。」と思ったのでありますが、なんせ、頭はＣＴを撮らなきゃいけませんのでありまして、これはＣＴさえ撮っておけば安心するというのが昔からある信念に近いものでして、アタクシ大好きなんであります。ということで、ＣＴ待合いまで行ったら、混んでましたが安心したのでありましょうか、昨晩ほとんど寝られなかったのもあり、急に眠くなりまして15分ほどでしょうか熟睡したようで、声を掛けられたら痛みが大分和らいだようで、ＣＴ、レントゲンを撮り、午前中ギリギリに再度、神経内科の先生にＣＴとレントゲンを診ていただいたところ「あれぇ、ちょっと待ってください。私は専門じゃないけどこれは。。整形外科じゃなくて脳外科だね。すぐに脳外科の先生に診てもらってね。すぐ隣の診察室だから。手配してあげて！」とこちらの頭痛は和らいだのに、先生の方はなにやら緊急事態の模様を呈してきたのであります。
で、待つことすぐにお隣の診察室からお声がかかり、入れば次の先生が眺めるのはアタクシのＣＴ画像であります。次の先生は、「手術をする外科の先生が今、緊急手術中なので私も専門ではないのですが、この状態は慢性硬膜下血腫の可能性がありますので、今日はまだお帰しすることはできません。外科の先生が戻り次第、手術するかどうかのお話しをさせてもらいますが、たぶん、手術ということになると思いますので、お待ちください。」と、いろいろのテストが始まったのであります。まずは、椅子に座ったまま目をつぶって両手を水平にして指も伸ばしきるという動作をするように言われたのであります。これは、後で聞いたところ手の麻痺状態を診るためのものだそうで、麻痺があると本人はまっすぐ挙げているつもりでも、指が丸まるようで、目を開けていると意識的に力を入れられるためだそうであります。
さらに、慢性硬膜下血腫の症状は、一時的な認知症状態だそうで、ここからはクイズ大会となったのであります。次の先生は、今日は何年何月何日ですか？ここはどこですか？から始まり、3つの言葉を覚えてくれと「桜、電車、本」と言ってから、次は引き算大会で102引く9は？から始まって暗算させられて、その後にさっきの言葉を答えさせられたのでありますが、これはクリアしたのであります。あとは、呂律が回らないというのが3大症状だそうでありますので、是非覚えておいてくださいませであります。
その診察が終わると今度は、治療室内の処置室のようなところで看護士さんから詳しい問診を受け、待つこと少しで再度処置室に案内されて、早くもベッドに寝かされることになったのであります。ここで、なにがと思ったら、こんどはインターン風の先生からもう一度問診で、過去の手術等の履歴の確認など再度質問されたら、今度は寝たまま目をつぶって両手を伸ばしたまままっすぐ挙げるという技をやらされ、またもやクイズ大会で何月何日からここどこに加え引き算クイズも。これらはすでにやっているので、自信を持って答えられるのでありますが、答えられるとやはり気分が良くて、頭が痛いのをクイズで気を紛らわせるという治療の一種かと思うのであります。さらに点滴がつけられ、さすがにこれは手術が決まったのかと思っていたら、「これは手術しましょう。心配ありませんよ」という話が手術担当の先生がいらっしゃってお話しされたときには、もう早くしてちょという心境で、書類には妻が記入してくれたらしく、それでは準備をしましょうと10Fの処置室に連れて行かれたのであります。（続く）