地味に速くなってそうです
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この謎のデバイスはiOS 13.1を実行しており、モデル番号は「iPhone 12,1」でマザーボードの識別子は「N104AP」と記載されています。これらは米アップル関連情報サイト9to5MacがiPhone XR後継機の社内コード名として伝えたものと一致しています。
システム情報から読み取れる諸元は、まずデバイスの搭載RAMが約4GBであること。これはiPhone XRの約3GBから1GB増しであり、著名アナリストMing-Chi Kuo氏の予測とも符合しています。ハイエンドモデルiPhone XSとiPhone XS Maxはすでに約4GBを搭載していますが、そちらもRAMが増やされるのかもしれません。
次にプロセッサーの項目に目を移すと、そこには6コアと表記されています。おそらくA13(仮)と目されるこのプロセッサーは2つの高性能コアが負荷の高い演算タスクを担当し、4つの効率コアが日常的なタスクを引き受けるA12 Bionicと同様の構成になると推測されます。
そしてCPU周波数は2.66GHzとされ、A12の2.49GHzよりも高め。それをストレートに反映するようにシングルコアスコアは5415で、A12を搭載するiPhone XRの平均4796よりも約12〜13%の向上を見ています。
興味深いのは、このプロセッサーのマルチコアスコア11294が、A12の平均スコア11192とほぼ変わらないこと。この点についてGeekbenchの開発者は、高負荷の作業を行って温度が上がると減速する、いわゆる「サーマルスロットリング」の可能性を指摘しています。同じアップル製品としては、MacBook Pro(2018)でも同様の現象は確認されたことがあります。
このGeekbenchスコアが真実かどうかは確認できず、偽造された結果という可能性もあります。ただ、Geekbench開発者は「結果に目に見えて怪しいところはない」ともコメントしています。
A12 Bionicの後継となるプロセッサーはA12に引き続いて7nmプロセス製造ながらEUV(極端紫外線)技術が導入され、数学演算を担当するコプロセッサーも追加されるとの噂もありました。劇的なアップデートはなさそうですが、「複数のカメラで撮影したデータを組み合わせた写真の自動補正機能」やAR体験など、iOS 13の新機能と合わせて着実な進歩は体感できるかもしれません。
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