歯科医でんた先生のつぶやき

でんた先生の歯科の様々な疑問へのつぶやき。

なぜ虫歯は減らないのか②

2018-01-25 21:54:08 | 日記
 とても寒い日です。この寒さは本当に久しぶりです。ずいぶん前の感覚が蘇ってくる感じで不思議とワクワクしてきます。やはり冬に雪は必要です。(患者さんはキャンセルされて来なくなりますが・・)
 
 前回の続きで虫歯になるには4つの条件があってそれらが重なることで虫歯ができることをお話しました。この4つの輪がひとつでも消えてしまえば、もしくはそれぞれが小さい輪になれば虫歯は無くなるということです。しかし上手くいかないのが現実です。一つ一つ検証してみましょう。

 まずは糖質ですがいわゆる砂糖などの糖質の摂取量が0になれば細菌の餌がなくなり虫歯は0に近づきます。しかし糖質は色々な食品に含まれていて0にはなりません。けれどお菓子やケーキ類などの嗜好品を制限すれば虫歯になる率はかなり下がるかと思います。昔の日本人や未開の住人の方などは虫歯の罹患率が少ないはずだったでしょう。現代の日本においてはこの嗜好品の摂取が問題なのではないかと思います。いわゆる「甘いもの」を一切食べなくても体には何も変調は無いはずです。あるとしたら甘いものを食べないというストレスが問題になるのです。これは肥満や糖尿病とも関連しています。(ここキーワードです)

 二つ目の歯質ですがこれは生まれつきのものではないかと思います。フッ化物などの応用で歯質はある程度強化できるかと思いますが、虫歯に対してはっきりした効果を出すには水道水のフッ素化しかないかと思います。水道水のフッ素化は斑状歯などの弊害もありますが、確実に歯質は強化されます。フッ素洗口も長いスパンでの応用には効果があるかと思いますが、成人後にも引き続き応用すればいいのかもしれません。ただフッ化物の使用も無く歯磨きがあまり上手くなくても虫歯も無く歯の質の良い子は時々見かけます。しかもその子らは歯石が永久歯によく付いています。唾液が関係しているのかもしれません。(ここもキーワード) 

これから明日のための雪かきがあるので、3つ目はまた次回のブログで・・


            
 

なぜ虫歯は減らないか①

2018-01-19 23:19:12 | 日記
先日の雪は本当にすごかったです。久々の大雪という感じでしたが、雪が大好きな僕としては少し嬉しい気持ちになりました。雪は道路や何もかも白くしてくれて綺麗に見えるからでしょうか。
同様に白い歯も見ていてとても気持ちのいいものです。しかし現実は様々な修復物で治療をされている方がほとんどです。保険外治療ですべて白い修復物を入れてなおかつホワイトニングで白く見せているものは、残念ながら自然な白さではありません。
これだけ医学が進歩してきた現在、虫歯はなぜ減らないのでしょうか。確かに戦後から高い罹患率であった子供の歯はずいぶんと減ってきました。しかし0にはならないのです。
僕が学生のころ虫歯の出来る要件として4つの輪を習いました。虫歯が出来るのは糖質・歯質・細菌・時間の4つの条件が重なって出来るというものです。当時の僕はその中のひとつでもなくせば虫歯にならないのかと考えていました。
臨床医になって虫歯のない方で全然歯磨きが出来ていない人を診て「これは歯質がいいから虫歯にならないんだ」と思いました。また江戸時代以前の方の虫歯の罹患率が低いというデータもあることからこれは砂糖のような糖質を取っていないからだとも考えました。それらの観点からも4つの輪の原因をひとつでも取り除けばいいのかもしれません。
患者さんの中には「いつもしっかりと磨いているんだけど・・」と言われる方が多いのですが、虫歯はしっかり出来ています。(確かに綺麗に磨けている方もいますが)
次回、この4つの輪を紐解きながらまたお話させていただきます。


                



                   

なぜ虫歯や歯周病は無くならないのか

2018-01-11 22:50:58 | 日記
はじめまして、歯科医師のでんたです。

このブログはタイトルにあるようになぜ虫歯や歯周病は無くならないのかを色々な面から考えていくだらだら日記です。
学術的なエビデンスなどは全く無く、全て僕の経験値と思いつきから好きなように書いていきますので、どう捕らえるかは個人の自由意志となります。(チキンな者ですのでクレームなどは言わないで下さい)

僕が歯学部を卒業した頃同級生と将来の歯科について色々語り合っていました。(まだ夢でいっぱいな小僧でしたが・・・)
そこで僕は友人たちに「将来は金属ではなく白いTEK(プラスチックの仮歯)のような材料で修復される」ことと「虫歯の治療は無くなっていき半分以上が予防歯科の仕事になる」と酔っ払いながら豪語しておりました。
卒後の志望が予防歯科学関係だったのでこんなことを言っていたのかもしれません。卒後かなりの時間が経過してしまいましたが、TEKの件に関してはCADCAMなど白い安価な材料での修復が進みつつありますし、予防歯科に関してもずいぶん浸透していきました。
しかし、虫歯や歯周病は今だに無くなることはありません。自分の診療所には多くの疾患を抱えた方が多く来院されています。ただその中で一口で虫歯や歯周病と言っても色々な原因や理由などがあると気づきました。
次回からその事に関して少しずつお話していこうかと思います。

今日は雪が深いのでこのあたりで終わります。(雪かきがありますので・・)