「ペットを飼えば幸せになれる」と考えて、ペットショップに行く人は多いと思う。
でもその考えはちょっと間違っている。
家畜と違い、ペットは、ほとんど何の役にも立たない。介助犬なら別だが、ペットショップで買ってきた愛玩動物は、荷物も運んでくれないし、呼んでも来ないことだってある。それどころか、粗相はするし、散歩にも行かなきゃいけないし、餌代はバカにならないし、薬代はかさむ。
じゃあペットを飼う喜びとはどこにあるのか。
有名な格言がその答えだ。
「受けるより 与える方が 幸いである」
‘There is more happiness in giving than there is in receiving.’
ペットのために、なにかをしてあげるたびに、人は与える幸せを感じる。ペットを幸せにするたびに、飼い主も幸せになれると言えるかもしれない。
もっと喜ばせてやりたい、もっと幸せにしてやりたい、そんな気持ちで日々の世話をしているうちに、ペットはあなたに最高の幸福をもたらす存在になる。そうなったら、ペットが年をとって、手がかかるようになっても、ますます愛おしく、大切な存在になる。最後の瞬間まで、できることはなんでもしてやりたい、そばにいてやりたいと願う。そんな飼い主さんがたくさんいる。
でもそうじゃない飼い主もいる。
「飼えなくなった」
と言って、小さな命を見捨てる人たちがいる。
だから今度「ペットを飼えば幸せになれる?」と聞かれたら、こう答えようと思う。
「あなたがペットを幸せにできれば、ね。」