息子はスキーが大好き💛
普段はお金を殆ど使わないどケチな子が、スキーだけは、どうしても行きたいと言う。
「去年は、行けなかった。今年は行くよ!何があっても!!」
「了解!じゃパパと行ってきてね。ママはまだまだ仕事で忙しいから」
「え、ダメダメ。パパはすぐに休もうとするし、滑り方に注文つけてきて、
いきなり怒りだしたりするから、恐くて無理。ママと行く」
「えー-!ママ行きたくないよ。。体も動かないし。寒いとすぐ熱が出てくるし。せめて3月にしてよ」
「3月は、雪質がイマイチだから、ダメだよ。。それにオレのスケジュール見てよ。この週は、部活があるし、この週は、期末テストの準備を開始しないとだからダメ。こっちの週は○○があるし、となると。。。ほらぁ、やっぱりこの日しかないよ」
「ハァァァァ。。。。わかったよ。。でも、具合が悪くなったら、絶対にすぐストップして休んでるからね!」
「OK!」
ってなわけで、全く気が進まない母さん、息子とスキーに行って来ました。
新幹線代、リフト、スキーレンタル等で費用がかさみ、3人だと15万以上になってしまうので、私と息子の2人旅です。(父さんは、趣味の資格試験間近なので、ちょうど良かった😊)
前日は0時前に寝て、朝4時半に起きる。
うっっ💦 頭が。。。痛い。。。
はぁ。。。こんなに体調が悪いのに、スキーなんかに行きたくないなぁ。
私の体力、もつだろうか。。
始発の新幹線で長野へ。
新幹線の中では、気絶したように眠った。
あっという間に目的地へ到着。
駅に降りると、
バッキバキに冷えた空気に体がビックリ。
駅の気温表示を見ると、-5℃。
サ、サムイ。。。🥶
ゆ、指がいたいよぉぉ。
慌てて、手袋をはめる。軟弱者の2人。
まずは宿へ。
今回は、全国旅行支援が使えて、2人で5,000円近く安く泊まれた。
しかも!
更に、2,000円のクーポン付なので、スキー場や近くの食堂で、お昼ご飯やカフェにも使える事が判明。
スキーリフト券は、半額!つまり2日間券が1日券の値段。
これは、嬉しい✨
おまけに、天気も良い!
早速スキーやウェアを借りる。
早速着てみた。
あ、あれ?
ウェアの、ズボンポケットの中から前の人のマスクが出て来た💦
いやぁぁぁぁ!!!!気持ち悪いィィィィ。。。
なに、なにィ??????
ウェアって、毎回クリーニングしてるんじゃなかったの???
ヒィィィ!!
潔癖症の母さん、大ショック。。。💦
息子に言ってみたが、
「え? そんなもんじゃね?」
で終わり。
仕方ない。
郷に入れば何とやら、で我慢するか。
いよいよ、ゴンドラに乗る。
母さん、まだまだ愚痴が出てきます。
「眠ぃィィィィ。体も痛い。宿に帰って眠りたいぃ。
〇〇、次は自分だけで滑ってよね!母さんは、体力的にもう無理。
だって、見てみ? こんな四十台後半の女性がゴンドラ乗ってる?数としては、相当少ないよ。。。
ママが今回心臓発作で倒れたら、アンタのせいだからね!」
「ダメ!ママはずっと毎年スキーに来なくちゃダメなの。
たった年に1度の事なんだから、いいでしょ!」
息子は鬼!👹
最初は、文句タラタラだった母さんだが
ゴンドラから見える景色が あまりに綺麗で
不満が少しずつ消えていく。
いよいよ、頂上へ。
スキー、2,3年ぶりだろうか。
1回滑ってみる。
下まで滑りきるのに、ゆっくり。約40分。(初心者コースの距離がとても長いスキー場です。あ、あそこね?と思ったアナタ、正解です!)
足が。。
足が痛い。。
我慢して、2回目のゴンドラに乗る。
息子は、満面の笑顔だが
私は、顔がひきつっている。
「ママ、足首が痛すぎて。。楽しくない💦」
「え?なんで??あとで靴を調整した方がいいよ」
「うん。。。」
相変わらず、テンションの低い母さん。
頂上に着く。
ちょっと滑ってみる。
「い、いたいぃぃぃ。足首が。。。。!」
「ママ、靴をもっと緩めた方がいいよ。」
「うん。緩めてみたけど、まだ痛いんだよ」
「足が太すぎるんだよ!」
「そんなに太くないわ!失礼な!!」
「一番上の金具は、いっそのこと全部外しちゃえば?」
「え?そんなことして滑れるのかな。。不安だけど、やってみるか」
「ママ、大丈夫?」
「うん、何とか。。」
再度、滑り始める。
途中で、
バッタ――――――――ン
派手に転ぶ。
板が外れた。母さんの。
「ママー、大丈夫?????」
「もう。。。ヤダ。。。。」
雪まみれで起き上がって、スキー靴を履きなおす。
板に靴を合わせるのだが、うまくいかない。
「〇〇。ママ、滑りたくない。。。1人5万以上お金使って、楽しくない事したくないよ。。」
「うん、わかったよ。どうしても痛いなら、ママ下で休んでなよ。オレ1人で滑るから」
やっとわかってくれたみたい。息子。
不器用な息子、自分の板を脱いで、一生懸命母さんのスキー靴を調整してくれる。
いつもは何でも母さんに頼り切りなのだが、今回だけは、
自分がしっかりしなくては、と思ったのだろうか。
殆ど初心者に戻っている状態で、靴の調整なども、全くわかっていないのだが
手袋を脱いで、雪まみれの冷たい手で 必死にやってくれた。
ちょっと、見直したぞ。息子。
「ママ、靴下何枚履いてる?」
「2枚。」
「すごい分厚い靴下でしょ。2枚も履いてたら、きついよ、そりゃ。
1枚脱いでみたら?」
「そうするか。。。足が冷たくなるのが怖いんだけどね。。」
1枚脱いで、金具もかなり緩めにした。
再度スタート!
すると。。
今度は痛くない。
スムーズに滑れる✨
「ママー、大丈夫? まだ、痛い?」
「大丈夫みたい!」
「良かったぁ!」
やっと、余裕が出て来た。
周りを見渡せば、ほぼ快晴!
寒さにも慣れてきて、板も外れなくなってきた。
わー。。。。
楽しい✨
3回目のゴンドラ。
ふー。。。
遠くの山は何山だろう?
急いでgoolge mapで調べてみる。
よくわからなかった(笑)
周りの色は薄いブルーと白のみの世界。
まぶしい太陽。
段々滑り慣れてきて、スピードも出せるようになってきた。
ずっと私が心配で、後ろを滑っていた息子に声を掛け
前に行ってもらった。
嬉しそうに、ビュンビュン飛ばす息子。
一度もスキースクールに入れたことがないけど
フォームが随分と綺麗になった。。
中級レベルでも行けるんじゃないか。
もう、私をとっくに追い越しているに気づく。
普段、物欲もなくて、めったに主張しない子が、今回のスキーだけは、どうしても行きたいと言った。
去年、高校受験が終わったから3月にスキーに行こうと約束したのに
結局、キャンセルした。
コロナだから、というのもあったけど、一番は母さんが行く気にならなかったんだ。仕事も忙しくて。。
おとなしく我慢した息子。
本当は、ずっと、スキーに来たかったんだよね。
前でいきいきとスキーを楽しそうに滑る息子を見て
やっと気づいた。
色々、文句を言ってごめんよ。。
5回目のゴンドラから降りたら、すぐ目の前が真っ白。
雲がかかっているのか?霧?
慎重に滑り始める。
百メートル下に降りたら、すぐ元の晴れた景色に。
頭の中には「ブリザード」byユーミン
普段の仕事のことをぜー--んぶ忘れて
雪とスピードと青空と遠くの光る透明な冬の山だけが
今のすべて。
あー。。。
来て良かったぁ。。。
自然と笑顔になる自分に気づく。
いつもは、眉間に皺を寄せているのに。
仕事が終わらない状況下ではあったけど
無理して来て、良かった。
素直にそう思えた。
仕事だけが、人生じゃない。
忙しい時は、もう、それしか見えなくなるけど、
自分の人生は、たった一度きり。
万が一、事故などで急にあの世に行くことになったっとして
「まぁまぁ、良い人生だったな」と言えるだろうか?
無理ばかりして、仕事や家事だけの人生なら、
やっぱり悔いは残る。
少しくらいは、自分の好きなことも、日常の中に取り入れて行こう。
たとえ、すごく忙しかったとしても。
そんな風に気づけた 今回のスキー旅行だった。