「自分の作った模型作品を壊しなさい」
お上にそのように命令されたら
どういう気持ちになるだろうか?
それが、「単純所持の禁止」に対するワタシの答えです。
さて、一応「表現者」として活動している者の端くれとして
意思表示をしておかなければなりません。
ワタシは現在出されている与党案に対しては反対です。
誤解のないように申し上げておきますが、
ワタシは児童ポルノは廃絶されるべきと考えております。
同時に、過去に撮影されたものが流通することで
今も苦悩している方々の不安を取り除く努力も
必要だと思います。
そこに関しては、
ワタシ以外にも反対している方々の多くも、
対案を提出している民主党の議員さんも
賛成側の方々と共有しているはずだと考えています。
ただ、単純所持を全面的に禁止というのには
賛成できないだけです。
だから民主党案をベースに修正協議をするのがベターかと。
まずは冤罪や悪用の危険性の問題。
足利事件の記憶も新しい今、
「警察や検察が自白を強要しない」
なんてことは
葉梨議員ほど無邪気に信じられるはずがない。
何より怖いのが権力側による悪用ですよね。
単純所持が禁止となれば、
当局だけが「捜査資料」として合法的に所持できますよね。
それを複製して陥れたい人物のパソコン等に忍ばせておいて、
警察が踏み込んで逮捕、なんて簡単でしょう。
西松建設の件がそうだった否かはともかくとして、
「国策捜査」の影におびえた民主党ならば
そういう懸念を持つのはむしろ当然。
それに対するキチンとした答えを出せないのであれば、
「単純所持禁止」を急ぐべきではないと思う。
それと、もう一つの反対理由。冒頭に挙げた言葉。
ワタシらモデラーにとって模型作品が大事なように、
カメラマンにとっての写真は
心血を注いだ作品である場合もあると思うのです。
例えそのテーマがエロであっても。
被写体がどんな人物であったとしても。
もちろん、金儲けのためだけに撮った、
下衆な気持ちで撮った写真もあるでしょう。
いや、大半はそうなのかもしれない。
けれども中には高い志を以て撮った
芸術性を持つ作品があるかもしれない。
それを区別するだけの鑑賞眼はワタシにはありゃしないし、
それができなきゃどちらも否定する権利はないと思うのです。
ただ、大っぴらな形での公開を厳しく制限することは
もう止むを得ないでしょう。
あらゆる形の複製・流通も禁止して構わないと思う。
ただ、撮影者本人がネガを所持したり、
版元が記録用に写真集数点を手元に残すぐらいの余地は
残すべきではないだろうか。
刀剣類のように登録制にするという方法もある。
自ら作った芸術作品を自ら破壊するように強いる。
それもまた表現者の内面を引き裂く
残酷な行為だと知るべきだ。
BGM:「ELLA AND LOUIS」
~エラ・フィッツジェラルド/ルイ・アームストロング
(ポリドール)
お上にそのように命令されたら
どういう気持ちになるだろうか?
それが、「単純所持の禁止」に対するワタシの答えです。
さて、一応「表現者」として活動している者の端くれとして
意思表示をしておかなければなりません。
ワタシは現在出されている与党案に対しては反対です。
誤解のないように申し上げておきますが、
ワタシは児童ポルノは廃絶されるべきと考えております。
同時に、過去に撮影されたものが流通することで
今も苦悩している方々の不安を取り除く努力も
必要だと思います。
そこに関しては、
ワタシ以外にも反対している方々の多くも、
対案を提出している民主党の議員さんも
賛成側の方々と共有しているはずだと考えています。
ただ、単純所持を全面的に禁止というのには
賛成できないだけです。
だから民主党案をベースに修正協議をするのがベターかと。
まずは冤罪や悪用の危険性の問題。
足利事件の記憶も新しい今、
「警察や検察が自白を強要しない」
なんてことは
葉梨議員ほど無邪気に信じられるはずがない。
何より怖いのが権力側による悪用ですよね。
単純所持が禁止となれば、
当局だけが「捜査資料」として合法的に所持できますよね。
それを複製して陥れたい人物のパソコン等に忍ばせておいて、
警察が踏み込んで逮捕、なんて簡単でしょう。
西松建設の件がそうだった否かはともかくとして、
「国策捜査」の影におびえた民主党ならば
そういう懸念を持つのはむしろ当然。
それに対するキチンとした答えを出せないのであれば、
「単純所持禁止」を急ぐべきではないと思う。
それと、もう一つの反対理由。冒頭に挙げた言葉。
ワタシらモデラーにとって模型作品が大事なように、
カメラマンにとっての写真は
心血を注いだ作品である場合もあると思うのです。
例えそのテーマがエロであっても。
被写体がどんな人物であったとしても。
もちろん、金儲けのためだけに撮った、
下衆な気持ちで撮った写真もあるでしょう。
いや、大半はそうなのかもしれない。
けれども中には高い志を以て撮った
芸術性を持つ作品があるかもしれない。
それを区別するだけの鑑賞眼はワタシにはありゃしないし、
それができなきゃどちらも否定する権利はないと思うのです。
ただ、大っぴらな形での公開を厳しく制限することは
もう止むを得ないでしょう。
あらゆる形の複製・流通も禁止して構わないと思う。
ただ、撮影者本人がネガを所持したり、
版元が記録用に写真集数点を手元に残すぐらいの余地は
残すべきではないだろうか。
刀剣類のように登録制にするという方法もある。
自ら作った芸術作品を自ら破壊するように強いる。
それもまた表現者の内面を引き裂く
残酷な行為だと知るべきだ。
BGM:「ELLA AND LOUIS」
~エラ・フィッツジェラルド/ルイ・アームストロング
(ポリドール)