えりこのまったり日記

グダグダな日記や、詩的な短文、一次創作の書き物など。

アイコンの自己表現

2019-05-30 07:55:48 | 星野源
ANNで、アイコンの自己画像を『いやです』と言って以来


ザワついてます…
まあ、理由は分かるし正論なんだけど。
みんなガーッて変わったから、誰が誰だか(^^;


あと二次創作の作家さんもザワついてる…
まあ写真使ってるのは前から揉める原因だったからなあ。
でも、ただの妄想で片付けるのは惜しい。
私は二次創作は思い付かないけど、読むのは好きなんだよなあ。
鍵つきでもいいから、続けてくれたら嬉しいんだけどな。

半沢直樹お久しぶり

2019-05-25 09:42:48 | 日記
半沢直樹続編。
もうないかと思ってましたよ。
しかも、『ロスジェネの逆襲』、『銀翼のイカロス』両方やるって。
嬉しい~
楽しみ~
約1年後だけど。


ロスジェネ~の方に、若手の役が、2つあって。
若手の社長と、出向先の証券会社での半沢の部下。
どれかに出ないかな…(小声)
ロスジェネ~かなり面白いしカタルシスも十分あるので、楽しみです。


罪の声

2019-05-12 02:14:53 | 星野源
映画の原作、読み終わった。

犯人探しの結果より、巻き込まれた人たちの結末が沁みるラスト。
最近長時間本を読むのが苦手だったけれど、久しぶりに一気に読めた。


曽根俊也という役の話を、3年前にされてたのか…
びっくりはしたけど、読んだらなんだかわかった気がした。
普通の人の戸惑いや怒りや悲しみを、そのまま見せてくれそうだなと思ったから。


どんな風に映像化されるのか。
今から楽しみ。
これから原作のことは一旦忘れよう。
映画を見る頃には、うっすらとしか覚えてない。
でも、それがちょうどいいと思う。

私たちのバレンタイン6話

2019-05-06 11:12:06 | 書き物
居酒屋の前で、金子と奥山と別れた。
商店街で買い物したいと先に出た中野が、数軒先の雑貨屋の前で手をひらひらさせてる。
「待たせてごめん」
「ううん、買い物出来て助かったよ」
商店街を、しばらく駅の反対方向へ歩く。
10分ほど歩いた商店街の切れ目に、その店はあった。
「珈琲屋…?初めて見た。こんなお店ここにあったっけ?」
看板を見つめながら、中野が不思議そうに言った。
「あったみたいだけど…俺も最近気づいたんだ」
アンティークな木の扉を開けると、濃いコーヒーの香りにつつまれる。
店内を見回してから、奥のソファの席に落ち着いた。
落ち着いたけど…
頭の中は落ち着くどころじゃなくて、フル回転していた。
どうする。
どのタイミングで言う?
今か?
コーヒーが来たら?
それとも…
「三島くん」
考え込んでいて、気づかなかった中野の表情。
名前を呼ばれて顔を見て、ハッとした。
俺をじっと見てる中野の目。
頬が少し赤く染まって、見開いた瞳は潤んでいて。
店の照明の加減なのか、潤んだ瞳にきらっと光が差す。
あれ…?
中野のこんな顔、どこかで見た気がする…
思い出したくて明後日の方向を見たら、マスターがコーヒーを淹れていた。
「あ…」
思い出した。
ハマったバンドマンを、
カフェの店長を、
そして萩原さんを、こんな風に見つめてた。
目がハートだ…
てことは、もしかしたら?
「ねえ、三島くんてば」
「あ、ごめん…どうした?」
「うん…ちょっと…話があるんだ」
え?ほんとにこれは、もしかして?
「話?改まって何?」
「…あの、三島くんに伝えたいことがあって。私、」
「ちょっと待って!」
「え?」
ダメだ。
もしかしてでもそうじゃなくても。
タイミングなんか待ってる場合じゃない。
せっかく告白する気になったんだ。
俺から言わせてくれ。
「中野、俺も話があるんだけど」
「…そうなの。でも、」
「ごめん、俺に先に言わせて」
「えっ」
「俺の好きな人は、、中野なんだ!」
テーブルに両手を置いて、身を乗り出して、言い切った。
言った途端、目を瞑ってしまったけど。
「うそ…」
中野の呟きで目を開けた。
目の前で、最大級のビックリ顔をして、中野が固まっていた。
「いや、うそじゃない」
「…だって、そんな素振り全然見せてくれなかった」
「…それは…」


10分後。

「…だから、自覚したと思ったら本命チョコの画像見せられたし」
「言うタイミングが無かったんだよ」
コーヒーが運ばれてから、全力で中野を宥めていた。
中野が、『狡い!私が先に言いたかったのに!』と、しばらくプリプリしていたからだ。
「私、三島くんのことが好きって分かったのに、好きな人がいるから諦めなきゃって思ったんだよ」
「…そっか」
「電話ででも、言ってくれたって…あの時なら、もう萩原さんとも別れてたし」
「…ごめん。言うなら直接顔を見て言いたかったから…」
「あ…そうなんだ…それはまあ…」
「それはまあ…なに?」
「…嬉しかった、けど…」
プリプリがおさまったら、少し顔を赤くしながら素直になる。
中野のこんな顔が可愛いくて、俺は好きになったんだ。
そんな中野に見とれてボーッとしてると、急に傍らのバッグを引き寄せて、何か小さな包みを手にしてる。
「あのね」
まだ頬を赤くしたまま、それを俺に差し出した。
「これ、受け取ってくれる?」
薄いピンクの包装紙に、赤いリボン。
よく見ると、包装紙には可愛らしいコーヒーカップが散らしてある。
「…ありがとう。これ、貰っていいの?」
急に何だろう…
受け取ったけれど、何のプレゼント?
クリスマスでもないし俺の誕生日でもない。
「三島くんにあげるために買ったんだから…どうぞ。今年になってから、商店街にチョコレートショップが出来たの」
「…それじゃあ、さっきの買い物って」
「うん。まだ開いてる時間ギリギリだった」
良かったーと言いながら、嬉しそうに笑ってる。
「中野からプレゼントなんて、嬉しいけど…どうした?今日何かの日だっけ?」
そう聞くと、少し照れた顔になった。
「今日、告白しようって思ったから、私にとってはバレンタインだなって思ったんだ…いいよね、ちょっと季節外れだけど」
「うん…ありがとう…」
中野が、目尻を下げてる俺をニッコニコで見つめる。
なんだこれ。
中学生か。
「なんか私たち、中学生みたい。もう、いい大人なのにね」
「いい大人が、私が先に言いたかったってふくれるか?」
「三島くんだって、俺に先に言わせてなんて、言ったくせに」
似たようなことを中野が口にするから、嬉しくなってまた目尻が下がる。
憎まれ口をきいていても、中野が可愛い。
俺の彼女なんだって思うと、つい緩んだ顔になってしまう。
俺は店の中を見渡すフリをして、カウンターの方を見た。
緩んだ口元を隠しながら。




三島くんが顔を見られないように、誤魔化してる。
でも、緩んだ口元がチラッと見えちゃってるの、気づいてない。
三島くんが彼なんだって思うと、嬉しくて嬉しくて。
きっと、私だって緩んだ顔になってる。
気が合う同期だと思ってた二人が、同じ気持ちだってようやく知った。
だから今日が私たちのバレンタインなんだ。
手を伸ばしてあったかい指に触れたら、伏せてた瞼を上げた彼にぎゅっと包まれた。


























































私たちのバレンタイン5話

2019-05-05 18:33:51 | 書き物
中野と初めて会ったのは、入社式が終わった後の研修でだった。
「よろしく」と挨拶しあった時は、おとなしそうな子だなって印象。
でも、研修が進むにつれ分かって来た。
考えるより先に口が出てやたら明るくて、落ち着きがなくて。
口で言う前に考え過ぎる俺には、羨ましいヤツだった。
好きな芸能人を彼氏にしたいと言った時には、なんてミーハーなんだと呆れた。
顔に出ていたのか、ひどいって責められたけど。
なのにまた、ファンになったバンドの話を、俺にしてくる。
研修も終わり、同じ営業課に配属になった後も同じだった。
今度は、行きつけのカフェの店長に一目惚れして、顔を覚えて欲しいと言って、毎日付き合わされた。
お願い、と拝まれて毎回文句を言いながら付き合ってた。
なんで俺が付き合わなきゃいけないんだよ、とボヤキながら。


でも…
なんでこんなに腹がたつのか、ある日気づいたんだ。
誰かを追いかけてる時の中野は、こう言っちゃなんだけど…すごく可愛い。
うっとりした目で、芸能人を、バンドマンを、カフェの店長やらを見つめる。
ベタだけど、目がハートってこんな目のことかって思った。
そして俺は、そんな可愛い目をして中野が見つめるやつらに、嫉妬したんだ。
なんで俺じゃないのかって。
俺じゃダメなのかって。
…俺は、中野が好きなんだ。
そんな気持ちを自覚した後、中野は失恋した。
ていうか、中野のリサーチ不足か。
既婚者かどうかくらい、きっちり調べろよ。
…まあ、詰めが甘いのも中野らしいけど。
バレンタインの前日のあの日。
中野にからかわれけど、そこまで落ち込んでなかった。
手作りチョコの画像を、見せられるまでは…


後輩のあの子にチョコを渡された時には、正直、揺れた…
中野が俺を好きになるなんて無いってことを、突きつけられたばかりだったから。
…だからって、本気度がめちゃくちゃ高そうなチョコを、受け取っていいものか。
受け取っておいて、やっぱりその気になれませんでしたなんて、言えないよ。
チョコを返した時の、あの子の目…
俺も中野に告白して拒否されたら、あんな目をするんだろうか。
…だったら、告白なんてしないでいい。
本命がいるって言ってるんだから、今までみたいに気安くするのはやめよう。
中野とくだらないことを喋ったり、ウマイものを食べたりするのは、楽しかったけれど…
長期の出張も決まったし、いい機会だ。
歓送迎会の日。
何も言わないのもよくない気がして、萩原さんとのことを伝えた。
きっかけがバレンタインとは言え、付き合うことになったんだから、中野にしては上出来だ。
ついでに、出張のことも。
離れるのは半年の予定だけど、中野への気持ちをしまいこむいい機会だ。
なのに…
どうも、あの日後輩の子からチョコを渡されてたのを、中野が見ていたらしい。
出来ることはするって、なんだよ…
人の気も知らないで、いやに食いついてくる中野に、イラッとした。
だからつい、
「中野には言わない」なんて、バッサリ言ってしまったんだ。
ちょっと唇を曲げて、まだ何か言いたそうにしてるのを、急いで個室に入らせた。
中野に言えるわけないんだから。



出張先での仕事はなかなか大変だったけれど、没頭することで他のことを忘れていられた。
バレンタイン以来引きずってたことを、考えなくなって気分的には楽だったんだ。
だけど、時折、歓送迎会で何か言いたげだった中野の姿が頭に浮かぶ。
考えないようにしたって、あっちから俺の頭の中に入り込んで来るんだ。
こんなんで、出張から帰って顔を合わせて、俺は平気でいられるのかな。
そんな気持ちをもて余して、モヤモヤしてた頃。
5月が終わっても、出張先ではまだひんやりした夜が続いてた時だった。
珍しく、同期の金子からメッセージが来た。
開くと、なんともシンプルなメッセージ。
『中野、別れたって』
金子は、俺が誰を好きか知ってる。
だから教えてくれたんだろう。
別れた…
じゃあ、3ヶ月も持たなかったのか?
…あいつ、落ち込んでるかな。
ケロッとしてるようでいて、失恋したときはかなり落ち込むからな…
電話でもしてみようか、と思った時に今度は中野本人からのメッセージ。
ちょうどいいタイミングだった。
俺は仕事が終わった時間に、久しぶりに中野に電話を掛けた。


急な電話でびっくりしたのか、やっぱり心が弱っていたのか。
電話口でグスグスしだしたのには、焦った。
なのに、『そんな堪えてない』だの『そんなに落ち込んでない』だの。
落ち込んでるくせに、やせ我慢か…
いつもケロッとしてる中野に、そんなことをさせてる萩原さんに、腹がたった。
でも…そう思うのは中野にとっては、余計なお世話かもしれないな。
中野にとって俺は、ただの同期。
電話したのも、余計だったかな…
スマホを耳に当てたまま、そんなネガティブな気持ちになってしまった。
そうしたら、中野がそっちはどうなのって言って、また俺の好きな人のことを聞いて来る。
一瞬、今言ってしまおうかと思った。
だって、今の中野はフリーなんだから。
でも…今言ったら、弱ってる時につけこむみたいで嫌だな。
俺の気持ちを言うにしても、今は止した方がいい。
まあ、声も聞けたし今日はこのくらいにしておこうか。
「そんなこと言ってくれるの、ありがたいけどさ…中野に出来ることはないの」
「ない、の?ほんとに?」
「ああ。まあ、元気そうで良かった。また、電話するよ。」
「うん、ありがとう…」
「お休み」
「あっあのっ」
スマホを耳から離そうとしたら聞こえた、慌てた声。
もう1回しっかりと耳に当てる。
「あの、私も…電話していい?」
「今更どうしたんだよ、話したくなったらいつでも電話して来いよ」
「うん…」
「じゃ、な」
「お休み」
なんだ、この声…
俺、甘えられてる?
こんな言い方されたら、もしかしたらって思うじゃないか。
テーブルにスマホをベタッと置いて、天井を仰いだ。
萩原さんと別れたからって、そこで俺が電話したからって…
すぐに俺とどうこうなるなんて、ないに決まってる。
中野にとって俺は、良くても気にかけてくれる同期程度だってことも。
それでも、中野の態度にちょっぴりの希望を探してしまうんだ。
また声を聞けるのが嬉しいって思ってしまうんだ…




今、半年ぶりに中野が隣に座ってる。
ちょっと体を寄せれば、肩が触れるところに。
メニューを取ってと頼みながら横顔をじっと見て、飲み物を渡すときに指が触れて。
その度に、心臓が煩い。
こんなこと、以前からあったのに…
出張から帰るまでの間、ずっと電話で話してたからなんだろうか。
最初こそ間が持たなくなったりしたのに、だんだんただ声を聞けるだけでも嬉しくなって。
「今週、どうだった?」って聞くと、
「んー」って考えてから話し出す声が、どう聞いても甘えた声に聞こえて。
自分でも、遠距離恋愛中のカップルみたいだと思ってしまった。
出張お疲れさま会は、金子が企画してくれた。
そろそろ、中野に気持ちを伝えたら、と言ってくれて。
企画してくれたのは有難いけど、気持ちを伝えるのは迷ってた。
でも、今中野を見ていて、やっぱり俺の気持ちを知って貰いたいと思った。
出張するまえに見つけたお気に入りの珈琲店。
そこで、伝えるんだ。
きみを好きだってことを。