すべては皇室に繋がっている

両陛下の中東訪問は国益にかなうもの 湾岸戦争による2度のキャンセルと感謝広告から除外された日本


皇室の海外訪問を判断するのは政府。 

ところが、阪神淡路大震災が話題に出る度に中東を訪問された両陛下の話を出して非難する人達がいる。

「なぜ中東訪問をキャンセルしなかったのか」

と。

両陛下を非難する人達は当時から少なくなかったが、皇室に責任を問うのは問題のすり替えである。 

また、

大震災ならキャンセルは当たり前、相手国も受け入れてくれるという根拠のない感情論も危うい。

救援救助の指揮は政府や自治体の仕事。

重要な公式訪問をキャンセルしてまで皇族が国内に留まらなくてはいけない理由は見つけられない。


中東訪問は湾岸戦争で2度キャンセルしている。

文化風習宗教の違う中東で3度目のキャンセルは受け入れられるのか。

4度目の訪問は企画してもらえるのか。王室や政府が納得しても中東の一般社会で受け入れられなければ関係は悪化する。


中東訪問は天皇陛下の独身時代に企画され、湾岸戦争で2度キャンセルとなった。

そこで、中東がご結婚後の初訪問先となり、訪問国を1つ増やし2回に分けて訪問される事になった。

1回目は1994年11月にサウジアラビア、オマーン、カタール、バーレーンの4か国。

回目は1995年1月にクウェート、アラブ首長国連邦、ヨルダンの3カ国。


湾岸戦争は1990年8月クウェートにイラクが侵攻した事で始まった。

アメリカを中心に西側諸国で作った多国籍軍がクウェートを支援。 

1991年3月に停戦。

クウェートは戦後アメリカの新聞に多国籍軍に参加した国々の名前と感謝のメッセージを綴った感謝広告を出したのだが・・・。

広告に記載された感謝対象の国のリストに多額の資金援助をした日本は含まれなかった。 

そのクウェートが最初の訪問国。


感謝広告以後、

「クウェートは日本の貢献を評価していないのか」「中東では日本の貢献を評価されていない?」

と日本国内ではクウェートとの関係、中東との関係を心配する声が上がっていた。

そもそも、

日本は中東から石油を大量に輸入し依存してきた。

その重要な中東との関係を深める為に皇太子殿下の中東6ヶ国訪問が企画されたのである。


多国籍軍の中で日本はお金しか出さないといった不満の声もあった。

当時は日本が非戦闘国である事が国際社会で知られていなかったからだ。 

極東の小さな島国の事など海外の人達はそこまで詳しく知らない。

インターネットの無い時代である。

日本で大震災が起きたと被害状況を克明に知らせる写真や映像が度々海外メディアで流され、中東でも大きく報道されない限り、訪問のキャンセルは納得されない。
















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