愛子様もご一緒に鑑賞された2016年のルノワール展は、フランス政府の外交ルートを通じてフランスの美術館から借りた絵画の展覧会。
だから、展覧会の後援はフランス大使館と記載されている。
両陛下は皇太子時代から美術館やオペラなどの鑑賞公務が多いが、それらはすべて後援が大使館となっている。
公益性が高いイベントとして国家レベルで推進しているものである。
・フランスが国宝級の貴重な美術品を多数貸し出してくれた
・フランスに行かないと通常観られないルノワールの作品を観られる貴重な機会
という事を考え、
・フランスに感謝の気持ちを示す
・展覧会の実施を多くの人に知って貰う
という事であれば、
皇太子ご一家が展覧会に関心を持ち鑑賞する
という形が日本としては最も良い対応だろう。
美術品は、無料で借りる訳ではなく高額な賃貸料を払うのだから、貸し出す側にも大きなメリットはある訳だが。
気候風土の違う遠い国に長期間貸し出すのは大きなリスクも伴う。
絵画は非常に繊細だ。
雑に扱わなくても、ちょっとした振動や気温湿度の違いで破損する。
日本の高度な輸送技術、美術館の管理を、信頼しないと貸せないだろう。
演奏会も繊細な楽器の輸送や保管がある。
芸術鑑賞は、芸術を通じて思想や文化風習を知り理解を深める効果がある。
だから、相手国の文化芸術に造詣が深い君主の方が、相手国の好感度は高い。
文化芸術は天皇ご一家、皇太子ご一家に相応しい公務だ。