~ 恩師のご著書「講演集」より ~
講演集、 一
「お墓のない村、その教え}
先の続き・・・
人が亡くなると、
片方の部屋で親戚縁者がお通夜をされるでしょう。
その隣の部屋でポキンポキンと骨を折って棺に入れる音が
聞こえて来ると言うのですからね。
そういう土地に招かれまして、
墓地へ行って亡くなった諸霊に話しかけました。
「お墓の中に埋められて、
この場所から成仏できないでいる諸霊よ、
この場所に埋められていると思われる諸霊は皆出て来なさい。
そしてよく聞きなさい」と言いますと、
泣いて膝を抱えて背を丸めた人がいっぱい出て来ました。
額に三角の白い布をつけて人がたくさんおります。
これは勿論普通の人には見えませんが、
霊視しますと、
棺に入れられた時の姿のままで身をかがめて膝を抱えて出て来ます。
土地開発計画でこのたび野地を整備して、
小川や畦を除き、一町歩ごとに整えて行きますと、
七百坪ほどの余った土地ができて、
それが共同墓地の横にちゃんとあるのです。
土地があるのになぜ墓をつくらないのかと尋ねますと、
そんな事をしたら早く死ぬとか、
先祖の祟りが恐ろしいとか言って、誰も手をつけない。
まあ困った所もあるものですね。
たまたま二、三日前にこの村の方が来られましたから、
「あんなことをしていたら、村そのものが栄えません。
祟りがあっても、早く死んでもいいから、私がその墓をこしらえて、
村が栄えるように私が造りますから、
村に帰ったら皆さんとよく相談して下さい」とお話したのです。
~ 感謝・合掌 ~