・豚肉Pork ぶたにく
ヨーロッパ、アジアでイノシシを家畜化し何千年も以前から食用としていた。アジアでは中国で古くから食用でしていたが、日本でも日本書紀(720年)への記録はあるというが仏教の普及によって明治時代に入るまで食用とすることは少なかった。
牛肉に遅れて関東でトンカツが作られて以来関西は牛肉、関東は豚肉圏として広まっていった。消費量は、沖縄がトップで関東、関西と続いている。利用目的によって精肉用、加工(ハム、ベーコン、ソーセージ)用種に品種改良をおこない、飼育日数も生後10ヶ月で出荷していたものが7ヶ月未満体重90kgになると加工する。屠殺後、死後硬直を起こしてのち軟化熟成(エージングAging)して味に特有の旨みが増すが常温では、腐敗しやすくそのため1~3℃前後で3日~1週間、冷却、凍結冷蔵の方法が取られる。
中国では、肉以外にも足、舌、耳、内臓(肝臓〈レバー〉:鉄分13.0mg/100g中)とすべて余すところなく食用とする。牛肉に比べ寄生虫の心配があるので必ず加熱調理とする。焼き肉(肩ロース)、炒め(バラ肉)、煮込み(肩肉)、揚げ物(ロース・ヒレ)、しゃぶしゃぶ(ヒレ)、蒸しもの(肩ロース)、汁物(バラ肉)にしている。
一般に飼育日数が増えると味は濃厚になって旨味を増すが肉質が硬くなる。黒豚(バークシャー種:英国バークシャー原産)は、旨みがあって柔らかい肉質と好評。豚脂の融点が28~48℃と低く、飼料によって旨みを左右させ硬めで白く、ややねばりのあるものがよい。
肉の部分では、ビタミンB1(成長促進・糖代謝・疲労回復作用)0.96mg(もも赤肉生)が牛肉0.1mg/100g中(もも赤肉生)に比較して多い。内蔵、臓物では、ビタミンB1の含む量は部位によって差がある。
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