emitanの心にうつりゆくもの

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名もなき毒 最終話

2013-09-18 16:26:41 | 2013夏ドラマ
最終話(第11話) 「ストーカーから家族を守れ!杉村の逆襲が今始まる!」

外立研治(君嶋麻耶)は、訪ねてきた杉村三郎(小泉孝太郎)とフリージャーナリスト・秋山省吾(平山浩行)に、本当は祖母を殺そうとしてインターネットで青酸カリを入手したが、寸前の所で思いとどまって殺すことが出来なかったことを話し出す。
外立は「ばあちゃんは何も悪い事なんてしてない。こんな家、こんな人生、僕が選んだんじゃない。ばあちゃんが選んだんじゃない。選択の余地なんかなかったんだ。そしたら急に腹が立ってきて、悔しくて、夜も眠れない位悔しくて、これを飲まなきゃいけないのはばあちゃんじゃない、絶対違うって。でも、誰かが飲まなきゃいけないって。じゃあ誰が飲むのか…僕には選べなかった」として、自分がコンビニのウーロン茶パックに注射針で青酸カリを混入し、それを買った古屋明俊(森次晃嗣)が死亡したことを話す。
そして、奈良和子(烏丸せつこ)については、明俊が亡くなった場所を聞かれてから顔見知りになり、奈良が花を手向けに何回も来た時に「ここから飛び降りたら死ねるかな?もう十分生きたし、生きてても楽しいことないし」と話すのを聞いて、研治は「この人は僕と同じだ」と思って、次に会った時に青酸カリの瓶をバックに忍び込ませたことを告白する。
秋山は「買った時、サイトの管理者は何も言わなかった?誰かがそこで君を止めてくれれば良かったのにね。残念だよ。一緒に警察に行こう、僕たちもついていくから」と声を掛け、三郎も「おばあさんのこと、萩原社長(でんでん)に頼んでみるから」と話して、研治を警察に行くよう説得する。
3人でタクシーに乗り込もうとすると、話を聞いた萩原社長がやってきて、研治に「何かの間違えだろう!?」と怒鳴るが、研治が「ばあちゃん、お願いします」と深々と頭を下げるため、萩原社長は走り去るタクシーに向かって「ばあちゃんのこと心配するな!ちゃんとやってやるからな!」と叫び、それを聞いた研治は号泣する。
そんな中、三郎のケータイに妻・菜穂子(国仲涼子)から電話が入り、原田いずみ(江口のりこ)が娘・桃子(矢崎由紗)に包丁を突き付けて台所に立てこもっていることを伝える。
三郎は慌てて行き先を変更して3人で自宅に行くと、たまたまその場に居合わせていた古屋美知香(杉咲花)が状況を知らせ、三郎は原田を説得しようとする。
何でもするからと言って必死に詫びる三郎に対して原田は「私はもうどうなってもいいの。どうせいつか警察に捕まるし。でもね、アンタ達だけにいい思いさせておく訳にいかないのよね。幸せなんてね、あっけなく壊れちゃうもんなのよ。本当にそうなのよね。でもアンタ達、それ知らないでしょ?身にしみないと分かんないでしょ?だから私が分からせてやるって言ってるのよ!」と叫ぶ。
そして「何から何まで全部謝れ!アンタ達が幸せな事、アンタ達が存在してる事、アンタ達が頂点にいる事…だからますますこっちが不幸になるんだよ!」と叫ぶ。
それを聞いた研治は原田に「僕は人殺しです。これから警察に行くんです。幸せはあっけなく壊れます。僕も知ってます。壊れたことあるし、自分で壊したこともあるから。僕は先月人を殺しました。青酸カリで。その時は正しい事をした気がしました。僕もすごく怒ってたから。自分の不幸に、世の中の全てに。自分に殺す権利があるって思ってた。誰が死んだっていい。僕は死ぬより辛いんだって。でも間違ってた。人の命奪ったって何にもならない。全然気が済まなかった。止めた方がいいです。虚しくなるだけです。虚しさは怒りより辛いです。これから食べても寝ても笑っても、何をしててもずっと死ぬまで虚しいままです。幸せになれない」と話しかける。
原田が研治の話を聞いている隙をついて、三郎は外から台所の窓を開けて桃子を救い出し、桃子を駆けつけた古屋暁子(真矢みき)に預けて、原田の手から包丁を外して取り押さえ、原田を壁に何度も無心で打ちつける。
そんな三郎を秋山は「そこまでだ!」と言って止めるが、原田は何度も頭を打ちつけられたことにより失神して倒れる。
一連の話の中で研治が祖父を殺した犯人だと分かった美知香は、研治に「何で?何でやる前に分かんなかったの!?バカ!おじいちゃん返してよ!」と怒鳴って泣き崩れ、そんな美知香を暁子は抱きしめて外へ連れ出す。
・・・誰か僕に教えてほしい、この世界が内包する毒の名前は何と言うのか・・・
菜穂子は事件以来自宅を忌嫌い、原田を自宅に入れてしまった自分を責めて「私たちの家は汚れてしまった」と話し、三郎たちは家具付きの部屋を借りて住むようになる。
出社した三郎に、編集長・園田瑛子(室井滋)は「本当に申し訳なかった。今度の災難は杉村家というよりは、むしろ私が被るべきものでした。だって原田の怒りは、編集長である私が責任取るべきものなんだもん。本当に何か方法は無かったかな」と泣きながら謝る。
・・・編集長の気持ちは分かる。
 実は僕も、あれから一つの思いに囚われていた。
 あれが殺意というものだろうか。
 あの時僕は、誰かに止められなかったら、原田いずみを殺してしまっていた。
 自分の中にこんな毒があったとは・・・

三郎が秋山にお礼を言いに行くと、秋山は研治と研治の祖母のその後の事を話し出し、研治の住んでいた土地は売られることになったこと、以前に毒物が検出されて土地が売れなかったのは研治が業者に「(毒が無い所を選んで土壌調査するという)ズルは絶対に止めてください」と言ったからであること、「(その時にズルをしておけば)土地も売れて、殺人を犯すこともなかった」と話し、それを聞いた三郎は「皮肉ですね」とつぶやく。
そして原田の近況については、取り調べをするお気に入りの警察官が見つかって「生まれて初めて私の話に真剣に耳を傾けて理解くれる人に会った」と両親が付けた弁護士に上機嫌で話しているらしい、と話す。
古屋家では、暁子が家を売って一から出直そうと提案するが、美知香は「入れ物だけ変えても何も変わらないでしょ?私、ママに聞きたいことあるの。(私が過食症であると知った時)ママは私の事どう思った?こんな娘要らないって思わなかった?こんなになっちゃって、もう可愛くない、何考えてるか分からないって思ったでしょ?そう考えると私、ますます食べるの止められなくなるの!吐くの止められなくなるの!」と話す。
暁子が「じゃあ言うけど、美知香はおじいちゃんを殺したのがママだって思ってたんでしょ?一瞬でも美知香が私を人を殺せるような人間だって思うなんて、ママすごいショックだった。今回やっと真犯人が分かったけど、もし迷宮入りだったらずっとママの事、どっかで疑い続けていたんでしょ?」と話すと、美知香が「そうだね…でも私、ママがもし犯人でも、ずっと味方でいようって思ったよ。だって、ママの事大好きだもん」と泣きながら話すため、暁子は「母親失格だね、私は。ママ、母親が小さい頃出て行っちゃったでしょ。絶対いい母親になってやろうって思ってたんだけどね。もうダメダメな母親なんだから、美知香のダメな所も受け入れなきゃね」と泣いて話す。
すると美知香は「ダメでもいいんだよ。嘘はつかないでほしい」と声を掛け、二人は抱き合う。
三郎のケータイに母・正子(木野花)から電話が入り、三郎は菜穂子に電話を渡して初めて会話をさせた後に電話を代わり、正子から「大の男が家族守れなくてどうするんだ!アンタ棄てられるよ。アンタ死んでもいいから、奥さんと子供を守れ!どうせアンタは死んだ息子なんだから!」と言われる。
そして三郎が「今度東京来てよ。菜穂子に会ってよ。桃子を見てよ」と話すと、正子は「うん…じゃあ、それじゃあね」と言って電話を切る。
三郎の元に暁子と美知香が訪ねてきて、先日亡くなった探偵・北見一郎(大杉漣)が三郎宛に書いていた手紙を渡す。
そこには「私が警察を辞めたのは、結局警察が事件が起きた後の始末しか出来ないということに疲れ、絶望したからでした。何かが起きる前に人のために何か出来ないか、そう思ったことが探偵もどきの稼業を始めた理由でした。いわば私は、この世の毒を清める仕事をしたかったのですが、果たせたかどうか…。私がこの世から消えた後、この仕事を誰かが受け継いでくれたらと願ってやみません」といったことなどが書かれていた。
・・・北見氏は僕に言っているのだろう。
 この世にある毒の名を知りたいのなら、自分で見つけに行き突き止めなさいと。
 北見氏は僕を買い被っている。
 僕にそんな資格はない・・・

三郎が事件から行っていなかった自宅の後片づけを一人でしていると、菜穂子の父・今多嘉親(平幹二朗)がお酒を持ってやってくる。
三郎が「何故人は人を傷つけるのでしょうか?殺すのでしょうか?」と話すと、嘉親は「人を殺すことは究極の権力だ。どんな場合でもそれは、人として最大の権力の行使だ。しかもその気になれば誰にでもできる。やられる方は防ぎようがない。この今多嘉親、今多コンツェルン総帥と祭り上げられても、何一つ事前に防げなかった。睡眠薬事件も、今回の立てこもりも。無力な事ではそこらの小学生と変わらんよ」と話す。
三郎が「僕には人殺しを責める権利はないんです。桃子を救い出した後、僕はもう少しで殺すところでした。無性に腹が立ち、それを暴力で…生まれて初めてでした。そのような感情が自分の中にあったとは…」と話すと、嘉親は微笑みながら「仇討ちじゃあるまいし…やられた後の相手を殺しても、どうしようもない。もしほんのわずかだが我々に出来ることがあるとすれば、それが起こる前に何事かをするという事か?」と話す。
三郎が最近北見からも同じような事を聞いたと話すと、嘉親は「それができれば警察はいらんという奴だ。ともあれ、君はよく頑張った。菜穂子も桃子も無事だったのが何よりだ」と言いながら笑い、二人は酒を飲み交わす。
翌朝、帰る途中の三郎を菜穂子と桃子が出迎え、三郎が「おうち帰ろうか」と話すと、桃子が「どっちのおうち?」と言うため、三郎は「桃子とママとパパがいる所がおうちだよ」と話す。
・・・不条理極まりないこの世界に生きる僕ら。
 不運にも毒に触れむしばまれる時以外、僕たちは毒のことなど考えない。
 いつの日か、僕は知ることが出来るだろうか。
 僕らの内なる「名もなき毒」の名を・・・



というような内容でした。

やっと原田いずみが逮捕されたよ・・・
それで感想を終えてもいいですか?と言ってしまいそうになる位、原田いずみのあの罵声には毎週やられてしまっていました
自分が不幸だという事を誰かに分かってもらいたくて、その矛先を目の前にいる「幸せに見える人」にぶつけて・・・。
原田はただ話を聞いてもらうだけで良かったのに・・・ということなの?(話を聞いてくれる取調官には上機嫌とのことなので)
三郎の手を離れてしまったので、原田の真意は結局何となくでしか分からずじまいになってしまいました
「名もなき毒」ということで、真相というものは本人ですら分からないということ?

三郎が原田を壁に打ち付けた行為を観て、15年ほど前の刑法の授業での「未必の故意」という言葉が頭をよぎりましたが、今回はその要件には当てはまらず(ですよね??)。
行為に及んだ後に我に返って「もしかしたら殺してしまっていたかもしれない」と思い、そんな自分の知らなかった部分を知ってしまってショックを受けたとのこと・・・。
そういう突発的な行動に対して、解明できる人は三郎の周りにはいなく、三郎はそれを「名もなき毒」と呼んでいた訳ですが、
三郎には秋山が気づいて止めてくれたから良かったんですよね。
一方、研治には、気づいて止めてくれる人がいなかったから行為に及んでしまい、でもそれで自分の思いが晴れることもなくて、虚しさだけがつのって・・・
でも研治も、親身になってくれていた萩原社長という人がいたのだから、そこに相談すれば良かったのに・・・
と、客観的に見たら分かるのですけどね。
実際には、やはり色んな良からぬ事が頭の中で増殖してしまって、周りが見えなくなってしまうのかなぁ。

この終わり方は悪くは無かったとは思うのですが、もう少し目に見えた解決策を提示してもらいたかった感も否めず。。。
結局三郎は毒の解明ができなかったので、あれだけ原田いずみのモンスターぶりを2か月近く観させられたけど、ただ観させられて、耐えさせられて終わってしまいました
でも、物事というのは、常に理由がスパッとハッキリしているものばかりではなく、それが分かれば警察も検察も裁判所もそれほど必要ではない訳だから、そういうものだという事が分かっただけでも、第1部の終わり方よりはスッキリしていたようには感じました(笑)
そして、人間にはそれぞれそんな毒を内包していることを自分自身が受け入れていくことが必要だという事で・・・
古屋母娘は、更に「お互いの」負の心を受け入れて、新たな親子関係が築けたようで良かったです

三郎が、北見氏の口車(?)に乗っかって、探偵にならないで良かったです
とはいえ、三郎のああいう「人のために何かをしてあげよう」と思ってしまう性格というのは直らないだろうから、また面倒なことに巻き込まれてしまいそうですけどね~。
・・・ということで小説は続いていくのでしょうね。
ドラマは・・・もういいんじゃない?(爆)←スミマセン


毎週火曜日に感想を書いていたのですが、昨日はやはり用事が長引いて書けませんでした。
全話を通じた感想は、月末あたりに「勝手に総括&各賞発表」の記事の中で、もう少し整理して書きたいと思います。

※これまでの感想
 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話
※公式HP(こちら
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4 コメント

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終わりましたねー (ルル)
2013-09-20 15:34:58
こんにちワン
こちらこそ ご無沙汰してしまいました
(夏が暑過ぎて
お尻が重くなってしまいました(^^ゞ)

原田いずみは強烈でしたよねー!
兄貴の件が嘘と分かった時
(兄貴の恋人は可哀想に。。) 
これはもう普通じゃないな~と思い
三郎の家のキッチンに立てこもった時は
腹が立ったけど
身勝手な犯罪者と解釈しちゃいました。

>「名もなき毒」ということで、真相というものは本人ですら分からないということ?

多分 そうだと思います。自分が良ければ他の人は
どーでもいいのでは?
とにかく、結婚式の爆弾発言に一瞬でも
同情した自分がアホみたいです

で、三郎のように他人の為に何かするって
余裕があるというか
恵まれてるわけで
相手によっては見下されてると感じるのかも?
原田のように僻んでると
自分だけが不幸だと増々思う気がします

いずれにしろ 毒入りのお茶にあたってしまった古屋は
可哀想でしたね。そういう名もなき毒の犠牲に
自分ももしや?と思うと怖いです

半沢で夏は終わりかな?
(100倍返しはw)
月曜日はお疲れさまでした!夏の最後は
堺さんで盛り上げましょう
返信する
>ルルさんへ (emi)
2013-09-21 23:37:18
ルルさん、コメントありがとうございます!
こちらこそ、ご無沙汰して申し訳ありませんでしたm(_ _)m
本州は9月になっても暑い日が続いていたようですね。
こちらも8月中旬までは暑かったのですが、それ以降は急に涼しくなりました。

>原田いずみは強烈でしたよねー!
>身勝手な犯罪者と解釈しちゃいました。
「モンスター」とはこういう人のことだ!と納得のいくぐらい、本当に強烈で、観ていて辛かったです
もう少し過去のこと(お兄さんとの確執の本質的なところはどこだったのか等)を明らかにしてほしかったのですが、描かれなかったので、ルルさんのおっしゃるとおり「身勝手な犯罪者」だったと思うしかないですよね(^_^;)

>相手によっては見下されてると感じるのかも?
そうかもしれませんね。
精神的に追い詰められている人にとっては、話を聞いてくれるだけだったら「三郎は良い人」で終わったのでしょうけど、ああして踏み込まれたくない所についてとやかく言われると「三郎さんみたいに恵まれた人には分からないわよ!!」ということになるのでしょうね(^_^;)

毒入りのお茶・・・
自分に置き換えると本当に怖いですよね。
気をつけようがないですし・・・

半沢、とうとう終わってしまいますね!
私のブログは半沢で終了ですが、ブログに記事を書いてないけど観ているドラマが数本あり、救命病棟が5話くらい残っているのをいつ観ようかな・・・という感じです。

ルルさんも、月曜ドラマお疲れ様でした!!
半沢の100倍返し、楽しみですね♪
返信する
自分も溜まってマス (ルル)
2013-09-26 13:05:19
>観ているドラマが数本あり、救命病棟が5話くらい残っている

月9が7話くらいwwで
あまちゃんはもっと!で
他にも幾つか
もうどうしようかなと思ってます~。

ぼんやりしてると
秋ドラマが始まっちゃいますしね。
返信する
>ルルさんへ (emi)
2013-09-26 22:17:22
月9が7話位ですか!www
私、その第4話位から面白くなってきたなぁ~と思って、最後まで観ましたよ!(リアタイではないですが
ルルさんのお好きな○Pも出ているのに・・・。
でも、最初の3話位は、観ていて眠くなりそうだったので、7話残しのルルさんのお気持ちはよく分かります(笑)

あまちゃんは、是非早く観てください!!
きっと、これからしばらく話題になるでしょうし、パロディとか便乗商法も多くなるでしょうから(笑)、何よりも先に観て損はないと思います!!

私の救命病棟、あと4話です(前回のコメレスから1話観たw)。
観終われるかなぁ・・・
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