emitanの心にうつりゆくもの

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平清盛 第43話

2012-11-04 22:34:04 | 平清盛
第43話 「忠と孝のはざまで」

清盛(松山ケンイチ)は西光(加藤虎ノ介)の斬首を命じ、藤原成親(吉沢悠)にも同じ命を下そうとしていた。
成親の義兄である平家の棟梁・重盛(窪田正孝)は、清盛に対して「やはり私は、保元の戦の始末に信西入道が死罪を蘇らせたのは、過ちであったと思うておりまする。古の人も、死罪を行えば国中に謀反を起こすものが絶えぬと言うてございます。そして、今まさにそのような次第となっておりましょう」と嘆願し、成親は死罪を免れ流罪となる。
しかし、成親は流罪先で食事を与えられず、1か月後に餓死する。
重盛は清盛に「私はこれまで、拙いながらも父上をお支えしてきたつもりです。それは、父上が修羅の道を突き進んでも作りたい国というものを、私も見てみたいと思うた故にござりまする。されど今もって、父上の思い描いておられる国の姿、その形が私には見えませぬ。父上は太政大臣にまで上り、朝廷の要職は全て我ら一門が握っておりまする。厳島の社を新しくし、音戸の瀬戸を開拓し、大輪田の泊を修復して、宋との交易を行い、宋銭を国中にまで巡らせました。この上何が欠けていると仰せになりますか」と尋ねる。
すると清盛は「中宮様に皇子が授かるよう祈願いたす。早うそなたも働け。平家の棟梁ならば、黙って私の国作りを支えよ。それがそなたの勤めじゃ。それだけが。」と答え、重盛は大きくうなだれる。
その頃伊豆では、源頼朝(岡田将生)が北条時政(遠藤憲一)の館を訪れ、娘・政子(杏)との結婚を申し出ていた。
怒る時政に、頼朝は「八重姫様を妻としたいと申した時、私は源氏の子であることを捨てる覚悟にござりました。されど今は違います。私はいずれ、わが父・義朝のような源氏の棟梁になりとうござりまする。すなわち、この東国の武士の頂に立ち、源氏を再び平家に劣らぬ武門とする所存にござりまする。その道を政子殿と共に歩いて行きとう存じまする」と話す。
さらに頼朝の家臣・藤九郎(塚本高史)が「是非我が殿の舅となり、立派な源氏の棟梁にお育てくださりませ」と頼み込み、時政は二人の結婚を認めることに。
そして京では、同じく義朝の子・遮那王(神木隆之介)が母・常盤(武井咲)を訪ね、僧門には入らないで父の仇・平家を倒す所存であることを打ち明け、これから奥州・平泉に行くと別れを告げる。
常盤は遮那王本人には許さないと言ったが、弁慶(青木崇高)に遮那王の元服名を「義経」とするよう託す。
高倉天皇(千葉雄大)の中宮・徳子(二階堂ふみ)に待望の皇子が生まれ、清盛は泣いて喜ぶ。
その数か月後、清盛は後白河法皇(松田翔太)が再び企てを計画しないようにと、法皇を平家の館に連れてきて監視をしようと、兵を集め始める。
そんな清盛に重盛は「では法皇様の御所は(法皇の近臣である)私が警護いたしまする」と言って、清盛の意とは逆の行動を取ろうとし、清盛は「これはわしの国作りじゃ。それを阻むというのじゃな、平家の棟梁であるそなたが。我が子であるそなたが。」と激怒する。
すると重盛は
「悲しいかな、法皇様に忠義を尽くそうとすれば、山の頂よりもなお高き父上の恩をたちまち忘れることになります。
 痛ましきかな、父上の不孝から逃れんとすれば、海よりも深き慈悲をくだされた法皇様への不忠となりまする。
 忠ならんと欲すれば、孝ならず。孝ならんと欲すれば、忠ならず。
 進退、これ窮まれり。
 書くなるうえは、この重盛が首を召され候え。
 さすれば、御所を攻め立てまつる父上のお供もできず、法皇様をお守りすることもできますまい」
と泣きながら命がけで抵抗するため、清盛は法皇の御所に向かうことを諦め・・・


というような内容でした。
今回は盛りだくさんでしたね
もう、重盛の言葉の数々が、本当に心にグサグサと刺さってきて、思わずたくさん上に書き留めてしまいました

清盛の周りにはイエスマンしかいない状態のようでしたが、重盛がまさに命がけで抵抗。
重盛の有職故実に則った考え方が正しいというわけでは必ずしもないでしょうけど、「死が死を生む」というのは今の時代にも言えることですね。
そして、清盛のやり方があまりにも厳しく拙速で、棟梁である重盛との意思疎通ができていないということで、それはまさに清盛が蒔いた種なのですが。
前半に重盛が「この上何が欠けていると仰せになりますか」というのは、まさに視聴者が思っていることと同じ言葉かと。

後白河法皇がああいう人物ではなく、清盛を立てていくような人物なら、清盛はあそこまで強引にはならなかったのかなぁ。
ただ、清盛としては、自分が生きている間に嫌なことは全部引き受けて、武士が頂に立つ世を早く作って、重盛やその後の代が安心できるように、と思っていたのかもしれない?
でも、終盤の重盛の必死の抵抗に対して、清盛は何も言えなくなっていたところを見ると、清盛の中にも「これで本当にいいのか?」という迷いが心の中にあったのかもしれませんし。
・・・難しい

重盛演じる窪田正孝君の熱演が、とにかく光る回でした
あんな難しい言葉の数々を、まさに自分のものにしていたと思います。
つい2日前、別のドラマでチャラ男っぽい役をしていましたが、別人のようでした
もう・・・私の胃も痛くなりそうなくらい、引き込まれてしまいました。
重盛が辛い顔をすればするほど、主人公・清盛が憎らしくなってしまう

そんなことで忘れそうになりかけたけど、頼朝と時政のシーンも良かったです
とうとう頼朝が「源氏の棟梁」になりたいと発言しました
藤九郎の「立派な源氏の棟梁にお育てくださりませ」という言葉も良かったですね。
時政演じるエンケンさんの涙がまた、印象的でした

などなど、本当に盛りだくさんで、前置き(あらすじのようなもの)も感想も長くなり、取り留めもなくなってしまいました。
読みにくくてスミマセン
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2 コメント

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Unknown (まりりん)
2012-11-04 23:06:27
今迄も重盛を見てると胃が痛くなりそうで、この人は胃潰瘍で死んだのかしらと思っていましたが(^^;
窪田君の熱演凄かったです。思わずもらい泣きしました。
大奥での捨吉も頑張ってましたね。
餓死で死んだ成親の最期も凄くて、「酷いっ」て声が出ました。
本当に難しいです。重盛が生きていれば平家は滅びなかったとよく言われますが、確かに清盛が死ねば重盛は解放されたというか、一皮むけた大物になりそうです。
そうならずに、源氏が息を吹き返したのは時代の流れなんでしょうね。
本当にいろいろと盛り沢山で見応えがありました。
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>まりりんさんへ (emi)
2012-11-05 00:17:14
まりりんさん、コメントありがとうございます!

窪田君の熱演、本当に素晴らしかったですね。
最後の5分、私も涙が出てきました。
一方の金10「大奥」の町人役は、茶目っ気のある感じで、これもまた合っているなぁ~と。

成親の最期、リアルでしたね・・・。
もっと酷い死に方をしたという説もあるそうです(ツイッターでどなたかが言っていました)。

重盛はいつも正しいことを言っているけど、あの後白河法皇には立ち向かえるようには見えない(実際につけ入る隙を与えている)ので、平家は存続しても武士が頂点に立つ世は・・・(このドラマ上では)。
でも、重盛の体が丈夫だったら、「公卿・平家」として朝廷の中で上手くやっていったでしょうね。
それを重盛も望んでいたのでしょうし。
・・・で、ここまで非情になる清盛の本心ですが・・・
あと7話で、どこまで描かれるのでしょうね~。

ほんと、盛りだくさんの回でしたね
セリフの一つ一つが、重要な意味を持つ言葉ばかりだったなぁ、と思います
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