emitanの心にうつりゆくもの

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昭和元禄 落語心中 最終話

2018-12-17 17:14:40 | 2018秋ドラマ
最終話(第10話) 「八雲」

八代目有楽亭八雲(岡田将生)が以前に悪夢から目が覚めた時に左手の感触を思い出していたのは、本当の真相は右手で小夏を抱え、左手で助六(山崎育三郎)みよ吉(大政絢)を持ったものの、左手を離してしまったからなのですね。。。
第6話「心中」の回では右手で助六&みよ吉を最後に持っていたのに、どうして左手の感触を思い出しているのだろう?と思っていたのですが、真相はそういうことでしたか・・・
小夏はその時に気絶していて、第6話「心中」の回で描かれていたのは八雲の創作の話だったけど、
本当のことを話したら、両親が死んだのは自分が母親を突き飛ばしたからだと苦しんでしまうと思ったから。
でも、真相を知ったことによって小夏(成海璃子)は、本当は みよ吉に愛されていて、両親が命をとしても小夏を守っていたことを知って・・・
息子・信之助(嶺岸煌桜)を産んだ今だから小夏も分かったところもあって、
時間はかかったけど、八雲と小夏が やっと幸せに親子として過ごせるようになって、本当に良かったです。

その前に、八雲が本当の死神に会って、とても嬉しそうな顔をしたものの、「嫌だ…死にたくねぇ。アタシにはまだ伝えなきゃならねぇことが…」と言って火事の中で生き延びたことが大きかったのですが
死神に向かって本当に嬉しそうに「ようやくお会いできた」と言った時は、本当にドキドキしました
死神に「小夏、与太郎、松田さんに信之助。情にほだされる。それがおめぇさんの一番深けぇ業だ。最後ぐれぇ手前でキッチリ落とし前つけな。未練を断ち切れ。これがお前の望みなんだろ」
と言われていましたが、落語と心中すると言いながらも自分に情や業があることが、ずっと八雲の心の中で引っかかっていたのでしょうね。
でも、やっぱり4人と まだ一緒にいたくて、小夏に助六とみよ吉の愛情を伝えたくて、死ぬことはできなかった・・・

縁側で小夏に
「みよ吉さんは、アタシといる時はたいそう優しかったよ。あの人には、女の人の酸いも甘いもぬくもりも冷たさも、みんな教わった。魅力的な人だったよ。落語を与えてくれたのは助六さ。アタシの味気ない人生に、色を与えてくれた二人。永遠に手が届かない二人…」
と言うことができて、本当に良かったです
そして小夏に「アタシがいなけりゃ、そんなに苦しまなかった?」と言われると、
小夏の顔を優しく撫でながら「お前さんのおかげで、後悔してる暇なんざなかったよ。子供ってのは本当に毎日毎日せわしなくって、いくら眺めてたって飽きねぇんだ」
と言う所は、本当の父親と娘にしか見えませんでした。
小夏に抱きついてもらえて、「見捨てないで育ててくれてありがとう」って言ってもらえて・・・
私も感無量でした。。。

お迎えに来た助六からも
「おめさんは幸せもんだな・・・落語と心中できなかったな。なぁ坊、おめさんは落語が好きで、人を愛した。そしてよく生き抜いた。おかげで俺も成仏できる。さぁ、行こうぜ!」
と言われていましたね
老いた八雲ではなく菊比古の、しかも足をひきずっていない姿は、本当に冥土に行ったんだな・・・
「良かったね」という思いと、もう八雲の落語を聞けないという寂しさの両方が押し寄せましたが


それにしても八雲演じる岡田君の「死神」は、年代ごとに全然違っていて、本当に素晴らしかったです!
覚え立ての頃の「死神」も あれはあれで良かったのだけど、壮年期八雲の「死神」は本物の死神みたいで、それはそれは怖い!
円熟味を増していて、凄みやリアリティがありました。
最後に九代目八雲を襲名した与太郎(二代目助六/竜星涼)の「死神」も落ち着きがあって、死神と話す男は少しお調子者っぽいところが与太郎らしくて、与太郎版の「死神」はまた違った味わいがありそう!
一緒に「死神だよ」とつぶやく亡霊の八代目八雲の表情が、本当に嬉しそうで、憑きものが取れていて、無邪気に落語を楽しく噺していた頃の表情が戻って、観ているこちらも嬉しくてウルッときてしまいました。

襲名披露の与太郎が言っていたけど、
「こんないいもん(落語)が無くなる訳がねぇんですよね!ねぇ、そうですよね!」
私もそう思います!!
・・・と言いつつ寄席にも行ったことがないので、今度上京した時に行ってみたい!と思いました。
本物の落語家の方が、これらの落語をどう噺しているのか、とても気になっています。
Eテレで時々落語を放送しているようなので、そちらをまず観てみようかな。


16年後、
与太郎が九代目八雲襲名、
信之助が二ツ目に昇進して二代目有楽亭菊比古を名乗り、
小夏も真打に既になっていましたが・・・
信之助の本当の父親って!?というのはありましたが、まさか・・・とは思いますが(笑)
でも、信之助は八代目の愛情を受けて、八代目の落語もよく聞いていたから、菊比古を名乗るのに とても相応しいと思います!!

松田(篠井英介)さん・・・最後は何歳だったの!?(爆)


ものすごく濃厚なストーリーでしたが、
落語の奥深さ、人間の業の深さ、愛情、友情、家族愛・・・色んなものがたくさんつまっていて、溢れ出ているもののそれぞれがキチンと完結していて、
毎回胸がいっぱいで、大満足の全10話でした。
濃密すぎて毎回45分で観るのが申し訳ないくらい・・・もっともっと延長放送しても全然大丈夫だったと思います。
そう思うくらい とても贅沢な思いをさせてもらいました。
私の夫は、連続ドラマを全話見続けることがあまりない人なのですが、このドラマは毎回しっかり観ていて、放送後は夫婦そろって感嘆の溜息をついていました。

美しいけど切なく、冷たいようで温かい、本当に素敵なドラマでした。
キャストがまた秀逸で!
最初は育三郎君が素晴らしいと思って観ていて、岡田君の老齢期がどうなるか初回は少し心配に思いながら観ていたのですが(ゴメンナサイ)、
だんだんと岡田八雲が本当に素晴らしいと思い始めて、だんだんと凄みと艶を増していく八雲にどんどん魅了されていって・・・
岡田君のドラマは比較的観ている方ですが、今回の役は私の中でいつまでもずっと残っていくと思います!
「ST」や「ゆとりですがなにか」もハマリ役だと思っていましたが、このドラマはその比ではなく、本当に本当に凄かった!!
あと、みよ吉演じる大政絢ちゃんも、実に色っぽくて、狂っていて、とても素晴らしかったです!!
みなさま、本当にお疲れ様でした!!

脚本も原作もスタッフの皆さんの熱量も、とても強く感じました。
今年放送されたドラマの中で一番好きだったかも・・・!?
(年末に振り返って確認しようとは思いますが)
素敵なドラマを、本当に本当にありがとうございました!!
←web拍手です。
※これまでの感想
 第1~2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話
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