emitanの心にうつりゆくもの

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サイレント・プア 第1話

2014-04-09 19:43:24 | 2014春ドラマ
第1話 「ゴミ屋敷の孤独~現代の貧しさと戦うヒロイン」

里見涼(深田恭子)は、紅墨区社会福祉協議会でコミュニティ・ソーシャルワーカー(CSW)として働いており、「町には、たくさんのSOSが隠れている」と精力的に動いていた。
ある日、ゴミ屋敷があって困っているという住民数人が、区役所に対応を申し入れても聞き入れてくれないとして、社協の「なんでも相談窓口」を訪れる。
社協で対応することに否定的な職員が多い中、涼は「ゴミを溜めてしまう人は困った人だけれども、その困った人は間違いなく困っている問題を抱えている人なのよ」と言って、そのゴミ屋敷の家・江田房枝(香川京子)の自宅を新人CSW・三輪まなか(桜庭ななみ)と共に訪ねる。
一人暮らしの房枝は涼らを追い返し、社協がなかなか対応をしてくれないとして住民たちは区役所に20世帯の署名入りで陳情書を提出してくる。
涼は、区の福祉課長・山倉祐一(北村有起哉)の元へ説明に行くが、山倉はクレームは無視して保健師に衛生指導をさせるように指示するため、「課長は、困った存在をただ町から無くせばいいと思ってらっしゃるんですか?今ある法律では解決することができない、でも諦めていたら何も始まらない、諦めて後悔したら絶対にいけない仕事です!」と言って、自分が解決してみせると言い切ってしまう。
涼とまなかは、房枝の家に何度も訪問するが不在で、家の前に置いてあったハンバーガー店の景品から房枝がよくハンバーガー店に立ち寄っていることを知り、ハンバーガー店にいる房枝に声を掛けてみる。
房枝は「ここは賑やかでいいのよ。こうしてみんな親切にしてくれるでしょ」と話すが、涼が社協職員であると知ると、房枝は「ゴミのことならね、あれは自分で何とかしますから。そうやって生きてきたんです、私は。構わないでちょうだい」と言い残してすぐに店を出てしまう。
涼は、房枝の息子と同級生だったという知り合いを見つけ、房枝はかつて庭にある栗の木の実を使った栗ご飯をみんなに振る舞っていた事があることを知る。
涼とまなかは房枝の家を訪ねて、拒絶する房枝に対して「今日は一つだけお願いをしてもいいですか?お庭の栗の木を見たいんです。(知り合いからかつて房枝が作った栗ご飯の話を聞き)あの木を見たいんです。もっと近くで。見せてください、私にも」と言って家に上がらせてもらう。
栗の木が房枝の息子が誕生した時に植えられたと知った涼は、房枝に「この実を拾えるようにしましょうよ。また昔みたいに。実は昔、私の家にも栗の木があったんです。やっぱり弟が生まれた日に植えた栗の木が。毎年、うちの母も栗ご飯を炊いてくれた・・・だから私にも是非ここで栗の実を拾わせてください。迷惑なんかじゃない、これは私のお願いなんです。また来ますね。今日はありがとうございました」と語りかけて帰って行く。
明くる日、房枝からゴミの片づけの手伝いをしてほしいという連絡が入り、涼は「ゴミ屋敷は社会的孤立の象徴でもあります。ゴミの問題は、何年間も人が訪ねていないことの証しでもあります。町の中で、町のみんなで支え合っていってほしいんです」と言って住民からボランティアを募り、大人数で房枝の家を片付け始める。
物がだいぶ片付き掃除をしている中、若い男性の写真が入った額を見つけた涼が房枝にその写真を見せると、房枝は「捨てて!どこへでも持ってって!何で残ってたんだか・・・帰って!みんな帰って!!」と豹変して、みんなを追い返してしまう。
涼がその写真を房枝の息子の同級生に見せると、その写真の男性は房枝の息子で、更にその息子は3年前に亡くなっていた事が分かる。
帰宅した涼は祖父・吉岡一郎(米倉斉加年)に「解決なんか程遠い…私たちにはどうしようもない出来事があった。ゴミはね、おばあさんの心のすき間を埋めていたんだと思う。決して戻らないものを待っていると、心の時計は止まるんだよ。私みたいだね・・・」とうなだれながら話すと、一郎は「人様の人生に向き合うってのはシンドイな。なんでそんなこと言うんだ?お前の時計はもうちゃんと動いているぞ。一生懸命ネジを巻いた人間の時計は、ちゃんと動いている」と声を掛ける。
別な日に涼が房枝の家を訪ねると、房枝は「私、この家を出ていくわ。ここにいたんじゃ、みんなの迷惑」と話すため、涼は「江田さんはずっとここで息子さんの事待ってらしたんですよね?もう待つのはよそうよ。待つことはね、いつまでも辛い気持ちを抱えてる事なの。それはね、暗闇に自分を置いておくような事。このおうちは、江田さんの人生の舞台でしょ。ご主人を支えて、このおうちを建てて、息子さんを育て上げた。すごいなぁ。私はまだ何も出来ていない。これからも胸を張って、人生を生きていってほしいんです。息子さんもきっとこの栗の木と一緒に見守ってくれていますよ。その寂しさをいつか埋めましょ。生きてね。まだまだ元気に生きて」と声を掛けると、房枝は栗の実を握り締めて「息子がね、これが好きだったのよ」と言って号泣し、涼は優しく背中をさする。
涼は栗の実を持ち帰って栗ご飯を作り、房枝と近所の住民に配り、房枝には「いつか是非房枝さんの栗ご飯も教えてください。ゆっくりと、ゆっくりと。また寄ります!! 町の孫娘 里見」と書いたメッセージカードを同封する。
向かいに住む住民は、房枝の家に「ごちそうさまでした。おいしかったです」と挨拶に来るようになる。
涼ら社協の職員は、山倉福祉課長に活動報告に行くが、山倉は他のゴミ屋敷を抱える住民からも6軒要望が上がっていて「公共サービスとは公平平等が原則ですからね。一つのケースを解決すれば、他のケースも対応しない訳にはいかない。しかし、1軒だけでもこれだけの時間と労力がかかるんでしょ。これを続けられると思いますか?もうこれ以上首を突っ込まない方がいい」と話す。
すると涼は「なぜこう考えていただけないのですか?あちこちから声が上がるのは、今までこの問題が正に制度のはざまで、見て見ぬふりをされてきたという事で、他にもゴミを溜めてしまうお宅があったらまた助け合うと。その仕組みを作るんです。実は私、今回のような事例には、町を挙げて常に手を差し伸べ解決に向かうプロジェクト作りこそ急務だと感じております。予算は要りません。孤立させないという、みんなの気持ちでできることです。孤独は作られるんですから…」と言って、企画書を提出する。
会議が終わり、山倉は涼に「ひとつだけ聞いてもいいかな?君は何でそこまでのことができるのか、いや、やるのか?」と尋ねると、涼は顔色を変えて「私はあきらめない…もうその手を離さない」とつぶやくため、山倉が「君は何かを恐れている?」と尋ねると、涼は無言で立ち去り・・・


というような内容でした。

思ったよりは重くなくて、もう少し深く描いてもいいような気もしましたが、「問題を抱えている人にどうアプローチしていくか」という面では勉強になる部分が多く、私としては良かったのではないかな、と思いました。
「期待以上」ではなかったけど(爆)、「期待通り」に真面目に描いていたので、これからも続けて観ていこうと思います。
春ドラマがこれから続々と始まるので、今後もっと引き込まれるドラマがあったら、このドラマの感想の記事のボリュームは少なくなるかもしれませんが

ゴミ屋敷の問題は時々テレビで目にしていたのですが、「心のすき間を埋めている」という場合もあるのですね。
大きい家に一人寂しく住んでいて、家にやってくるのは滅多に帰らない息子だけだったのに、その息子にも先立たれてしまって・・・
その現実を受け入れることが出来ずに、どんどん身の回りのことが出来なくなって、いつしか「息子にやってもらおう」と(もう亡くなってしまっているのに)思う事のみが心の支えのようになってしまって、どうにもいかなくなっていって・・・
そんな房枝さんの状況を、無理やりには聞き出さないで、少しずつ訪問して話しかけて心を解きほぐしていくCSW・涼の姿に胸が打たれました。
納得したような形にして無理矢理片づけてしまう方が時間がかからなくて楽かもしれないけど、根本的な解決にはならないですからね。

1軒1軒同じ手法で解決するのではなく、新たなプロジェクトを考える涼。
そんな頑張りすぎるぐらいに頑張る涼に山倉が「君は何でそこまでのことができるのか、いや、やるのか?」と尋ねていたけど、その辺が徐々に明らかになっていくようですね。
どうやら18年前(?)の弟の死に関係しているようですが・・・
涼自身も、過去のトラウマから解き放たれて気持ちが楽になっていくといいなぁ~、と願っています。

「ゴミの問題は、何年間も人が訪ねていないことの証しでもあります」というセリフに妙に納得してしまいました
私、家に人が来る時に慌てて色々片付ける人なので
普段から綺麗にしていればいいのですけどね~。
今年度の目標は「モノを減らす」と決めていて、少しずつ頑張っています
・・・と、少しドラマとは違う話になってしまいました

登場人物の紹介的な部分が多かったり、次のシーンに映るまでの間合いが長く感じる部分はあったのですが、まずまず引き込まれました。
ドラマ自体の感想ではないですが、深キョンが美しくて可愛かったです
社会派ドラマは、興味はあるけどキャスト次第で観る/観ないを決めることが多く、今回は深キョンだったので観始めました

※公式HP(こちら
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2 コメント

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ウチも「要らないもの」整理しなきゃ~~(汗) (サク)
2014-04-09 22:41:39
今週はまだ余裕があるのでσ(^^)も気になった深キョン見てしまいました!
うんうん、本当にいろいろ考えさせられるし見て良かった第1話でしたね。深キョンもすごいナチュラルビューティという感じで素敵でしたし満足満足。ただ冒頭、揺れる銀のピアスに「これはまた叩かれる要素か?(´・ω・`)」と心配してしまいましたが(最近スタート時にこういうマイナス思考と言いますか、「また本筋とは関係ないところで心ない批判を受けるのでは?」とハラハラするというか考え過ぎてしまっています)

社会的「困ったちゃん」には何か「理由」があるはず…というのはホント切ないしそれこそみんなで考えなければならない問題ですよね。なかなか難しいですけど。涼のような率先して飛び込んでゆく人が必要なんですよね。しかし現実はそういう人ほど叩かれたりして…ほんま難しい問題です。
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>サクさんへ (emi)
2014-04-10 15:45:25
サクさん、コメントありがとうございます!

最初は「おっ、アクションシーン??」と思ったけど、そこ以外は過剰演出等は無く、とても観やすく、考えさせられる内容で良かったですね!
世の中の「困ったちゃん」全員を解決するのは難しいけど、一つ一つ粘り強く対応していくのがベストなんですよね・・・。
でも、それが報われない場合もあるだろうし、サジ加減によってはかえってこじれることもあるでしょうし・・・。
それを恐れて何もしない、というのが今の社会の現実でもあるのですが・・・難しいです(^_^;)
一解決方法として、このドラマを観てこれから考え直していきたいと思っています!

深キョン、サクさんのおっしゃる通り、ナチュラルビューティでしたね♪
主演が深キョンだからこそ、このドラマは重くなりすぎていない気がします(←褒め言葉ですw)
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