ThunderbirdやFirefoxのMozilla製品は、グループポリシーで制御するためのポリシーテンプレートは
用意されていません。グループポリシー(レジストリ)に情報を保存するのではなく今でも設定ファイルに
情報を保存しているようです。
※無償で公開されているAdd-Inを組み込めばポリシーテンプレートが利用できるのですが・・・。
Thunderbirdのデータは、デフォルトで「%APPDATA%」に保存されています。%APPDATA%なので
「C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming」です。
起動時にThunderbirdは「%APPDATA%\Thunderbird\profiles.ini」の情報を元にデータ領域に
アクセスしますが、profiles.iniにファイルが存在しないと自動で作成されます。
profiles.ini内の設定値で「IsRelative」があり、この値に「1」が設定されていると相対パスとなり、「0」が設定
されていると絶対パスを意味しており、初期設定では次のようになっています。
profiles.ini
[General]
StartWithLastProfile=1
[Profile0]
Name=default
IsRelative=0
Path=Profiles/ランダムな値.default
Default=1
「%APPDATA%」に含まれるデータは、移動ユーザプロファイルの対象となり、メールデータもここに含まれてしまうことから、
メールデータが肥大化するとログインに多くの時間を要してしまいます。%APPDATA%もフォルダリダイレクトに含めれば
良いとの意見があるかと思いますが、多々問題があるので個人的にはおすすめしません。
Thunderbird起動時にprofiles.iniが見つからないと自動で作成し、Pathの値を元にデータフォルダを作成します。
profiles.iniが存在しているとデータフォルダを作成しないため、グループポリシーで制御するには次の処理を作成します。
1.profiles.iniを作成する
2.「Path=」で設定したフォルダを作成する
[ユーザーの構成]->[基本設定]->[Windowsの設定]->[iniファイル]と、
[ユーザーの構成]->[基本設定]->[Windowsの設定]->[フォルダー]を、組み合わせて対応することにしました。
◆「iniファイル」の設定
1 ファイルのパス %APPDATA%\Thunderbird\profiles.ini
セクション名 General
プロパティ名 StartWithLastProfile
プリパティの値 1
2 ファイルのパス %APPDATA%\Thunderbird\profiles.ini
セクション名 Profile0
プロパティ名 Name
プリパティの値 default
3 ファイルのパス %APPDATA%\Thunderbird\profiles.ini
セクション名 Profile0
プロパティ名 IsRelative
プリパティの値 0
4 ファイルのパス %APPDATA%\Thunderbird\profiles.ini
セクション名 Profile0
プロパティ名 Path
プリパティの値 \\サーバ名\リダイレクト先共有名\%username%\Thunderbird\Profiles\%username%.default
5 ファイルのパス %APPDATA%\Thunderbird\profiles.ini
セクション名 Profile0
プロパティ名 Default
プリパティの値 1
◆「フォルダー」の設定
1 アクション 更新
パス \\サーバ名\リダイレクト先共有名\%username%\Thunderbird\Profiles\%username%.default