EQペディア/エラリイ・クイーン事典

エラリイ・クイーンの作品(長編・短編)に登場する人物その他の項目を検索する目的で作られたブログです。

キ印ぞろいのお茶の会の冒険

2007年06月16日 | 短編ミステリ
キ印ぞろいのお茶の会の冒険/The Adventure of the Mad Tea-Party (1934)


"THE ADVENTURES OF ELLERY QUEEN" (1934)
『江戸川乱歩編世界短編傑作集4』(創元推理文庫)に収録。井上勇訳


☆その他の邦訳

*いかれ帽子屋のお茶会(集英社文庫『世界の名探偵コレクション7/10』鎌田三平訳)
*マッド・ティー・パーティー(嶋中文庫『神の灯』大久保康雄訳)


☆事件

エラリイが招待された邸に着くと、そこでは『不思議の国のアリス』の一場面のリハーサルが行われていた。明日が邸の主人の一人息子の誕生日で、そのパーティーで芝居を上演することになっているのだ。アリス役を演じているのは本職の女優、その他は邸の主人夫婦と友人が演じている。ところがその夜、邸の主人が「気違い帽子屋」の衣装のまま失踪してしまう。


☆登場人物リスト

リチャード・オーエン・・・「気違い帽子屋」の扮装で失踪した男
ローラ・・・オーエンの妻
マンスフィールド夫人・・・ローラの母
ジョナサン・・・お坊ちゃま
エミイ・ウィローズ・・・「アリス」を演じる女優
ポール・ガードナー・・・建築家
カロリン・・・ポールの妻
ミラン・・・オーエン家の運転手
モード・・・召使い
ノートン・・・警察署長
デ・ヴェア・・・性格俳優
ヴェリー・・・部長刑事
エラリイ・クイーン・・・探偵


☆コメント

短編集“THE ADVENTURES OF ELLERY QUEEN”(1934)に収録されている作品。

ダネイとリーがそれぞれ「エラリイ・クイーン」と「バーナビー・ロス」を演じながら講演の旅を続けていたころ、ひまつぶしに入った劇場で偶然観た『不思議の国のアリス』の芝居がきっかけで生れたという作品。そのせいか、なにからなにまで芝居がかっていて、「いよいよ、ますます奇妙きてれつだわ」という作品になっています。「フェアプレイ」についての皮肉な見解まで飛び出すほどの、クイーン得意技炸裂の名品。

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