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(灯里) ただいまアリシアさん
(アリシア) お帰りなさい、灯里ちゃん。 練習ご苦労様
(灯里) そろそろ夕食の時間ですね。これから、夕食のお手伝いをします
(アリシア) うん、お願い。今日はシチューにしましょう。
(灯里) わーい、それじゃ、お水を沸かしますね。 あ、そうそう、お水といえば、今日、藍華ちゃん、アリスちゃんとちょっぴりヴェネツィアの歴史について勉強しました
(アリシア) あらあら、それはえらいわね、灯里ちゃん。
(灯里) ありがとうございます、アリシアさん。それでですね、そのとき、ネオ・ヴェネツィアの水路の秘密を知っちゃったんです。ヴェネツィアの水路は舟を通す道ではなく、水の流れを維持するためにあるんですよね。なんか、ちょっぴり摩訶不思議な気持ちです
(アリシア) うふふ、そうね。 ねぇ、灯里ちゃん。
(灯里) 何でしょう?アリシアさん
(アリシア) 水の行政官ってしっているかしら?
(灯里) 水の行政官ですか? ・・・・聞いたことないです・・・
(アリシア) マンホームのヴェネツィアはナポレオンによって共和制が崩壊した後、ごみの不法投棄や、干潟の農地化が進んで水質が悪化してしまったの
(灯里) そうなんですか・・・
(アリシア) それでね、アクアにネオ・ヴェネツィアを作ることになったとき、水質を一定に保つため、水の行政官という他の都市しにはない、ネオ・ヴェネツィアにしかない役職を設けることにしたの。
水路にごみが不法投棄されていないか、水が常に水路を循環しているかどうかをチェックするため、毎日目を光らせているそうよ
(灯里) マンホームのヴェネツィアもネオ・ヴェネツィアも水に対する思いが真剣だったんですね。 あ、シチューができたみたいです、アリシアさん、ご飯にしましょう
(アリシア) そうね。アリア社長、ご飯の用意ができましたよ~
(アリア社長) ぷいにゅ~
(参考文献)
海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年
ルネサンスとは何であったか
塩野 七生 著 新潮社
ヴェネツィアと水
ピエロ・ヘヴィラックワ 著 北村 暁生 訳 岩波書店