
ただの10分で僕はこの工場全体の機密書類が入っている金庫を開けてしまったのだ。さあ、みんなびっくり仰天してしまった。金庫(safe)とあろうものがちっとも安全(safe)ではないではないか(P249より)
・・・・そりゃ大騒ぎしますって。
なんせ、"人類の存亡"を左右するようなプロジェクトの"書類"が保管されているのですから。
ファインマンさんがあけた金庫は、"見かけはとてもじゃないが金庫破りができそうもない"ものだったそうで・・・。
でも、肝心の"錠前"の構造がその辺で売っている"市販の金庫"と同じじゃ意味がないですね。
持ち主の大佐さんも、その見かけに"騙されて"、錠前が単純な構造だとは思いもよらなかったのでしょう。
この金庫、まるでどっかのパソコンの"OS"みたいに肝心のセキュリティは見掛け倒しだったのですね。
このエピソードのほかにも、ファインマンさんは"皆さんが使っている金庫は実は簡単に開けることができるのですよ"と実演してみせていますが・・・・・。
これ、"あなたのパソコンは実は簡単にのっとることができる欠陥があるのですよ"と警告するコンピューターハッカーとだぶりますね。
まぁ、広く使われているパソコンのOS、"Windows"は"ファインマンさんの時代の金庫"ほどの"強度"があるかどうかは、議論の余地があることでしょうが。
ファインマンさんの本、以前から読もうと思っていましたが、ブログ開設を機にアマゾンで数冊まとめ買いしました。
私は文系出身で、"物理学"も高校1,2年のとき習っただけです。
それでも、ファインマンさんの"物理が好きだ"という気持ちが随所に込められていて、読んでいてワクワクした気分になれます。