ジプシーのチョコレイトBOX

人生はチョコレイトのように甘くほろ苦い・・・人生ってなんとかなるって思ったら、きっとあなたに人生の方がついてくるわ  

連載「ちびジプちゃん」第11回

2010-10-18 08:25:12 | 読み物
小さい頃に バラエティに富んだ生活を
した人はたくさんいるとは思うが、
ジプちゃんほど 奇妙な体験を
した者はそういないだろう


頃は秋、朝晩の気温が下がり、
少し肌寒い、ちょうど今の季節。


稲刈りには最適の秋晴れの日曜日。

ジプちゃんは、縁側に出て、
日光浴・・・・というより、
今日は何して遊ぼうかなあとぼおおおとしていた


幼稚園児というものは 宿題がない
週末は、リゾート気分を味わえるので
キラクなものである

それに比べて 土曜日は宿題をここぞと
出される小学生は
実に気の毒である
きっとその先生も 小学生の時に
山ほど宿題を出されたに違いない


自分もすぐに小学生になるというのに
そんなノンキにばかばかしいことを考えている
ジプちゃんの、
ぼーーーっと半分眠ったような目の前を
普通、平野では考えられない物体が
横切ったのである


ジプちゃんの目は ビー玉のようにまんまるになった


サルだったのである


大人でも その辺をサルが走ってたら
驚くのに
ましてや 幼稚園児のジプちゃんにとっては
ただにニホンザルがキングコングに
見えたのは仕方がない(笑)


その凍りついたジプちゃんの後ろで
草むしりをしていた父フミオも
細い目を最大限に見開いていたが
ハッとして
そばにあった自転車に飛び乗り、
猛追跡を開始した


そのキングコングは
その先の神社の中に逃げ込んだ

その後、ジプちゃんの地域全部で
捜索したが
見つからず、
今でも 謎のままである

ジプちゃんは フミオに乗り移ったのかも
しれないと
思っていたが、(笑)
2年ほど前、ジプちゃんの実家の近くの
神社の林に
またサルが出現した!というニュースがあり、
あいつが生きてたのかも!!!と
今のジプちゃんは 確信している


山には 全然近くもないジプちゃんのおうち。
なぜ サルがやってきたのかは
やっぱり わからないままなのである








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