ボブ・ウッドワード「PERIL 危機」はトランプ政権の終わりとバイデン政権の始まりを書いた政権の内幕もの。プロローグで描かれたペロシと統合参謀本部議長マイク・ミリーとの白熱した生々しいやりとりがすごい。
ペロシは、あの大統領が軍事的な行為を開始したり核の発射を命じたりするのを防げるのか、と問いただし、ミリーは絶対にそんなことはやらないと応える。
あの議事堂襲撃最中のペンスやペロシやトランプらの描写には驚きはない。あの当時報道されていだいていたイメージとかわらない。
日本人のぼくですらこの事件にはすごい衝撃を受け忘れられないのに、いまだに共和党の最も有力な次期大統領候補がトランプだとは。これを読みながら改めて唖然とする。大丈夫か共和党支持者って⁉️
それからとても興味深かったのはアフガニスタン撤退の顛末。未だに賛否は分かれるところだが、ガニの逃亡に象徴されるように米兵が死を賭けるに値する国でないことは誰しも否定できないだろう。オバマ政権時代から続いているこの問題をバイデンは非常によく理解していたので先送りせず責任を被らなければならないと決断した。ってことがよくわかった。
トランプ政権の内幕を描いた前作、前前作にこれを読んでも共和党の政治家、支持者たちはトランプを大統領候補に担ぐのだろうか。
もしそうならホントに嘆かわしい。


