根拠のない少年犯罪凶悪化、低年齢化説の誤りを丁寧に正すことからはじめ、自らの存在論的不安から過剰に少年犯罪を糾弾し厳罰化を求める人々の心性を鮮やかに描き出す。心理学化、医療モデル化する犯罪観ともども、読む者はその不気味さに戦慄するかもしれない。
親切に書かれたブックガイドも良い。
目次
プロローグ―「社会を映す鏡」としての少年犯罪
第1章 白書統計から眺めた少年犯罪
第2章 人間関係に縛られた少年たち
第3章 成熟した社会のパラドクス
第4章 保護の対象から責任の対象へ
第5章 社会の病理から個人の病理へ
第6章 不寛容な社会のパラドクス
エピローグ―加害少年の「モンスター視」を超えて
ブックガイド―少年犯罪の死角をなくすために
少年たちはなぜ罪を犯すのか? その罪は彼らだけの責任なのか? 罪を犯してしまった彼らは人間として失格なのか? 「少年犯罪」を考えるために避けては通れないこの1冊! 少年たちとのつながりの糸 あなたは紡ぎますか? それとも断ち切りますか?
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