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二酸化炭素地球温暖化説には疑義が突きつけられたままで論争に決着はついてはいないが、再生可能エネルギーの生産効率や蓄電システムの著しい革新をみるにつけ、環境破壊と資源枯渇を回避する科学技術は順調に発展してきたといえる。長期的にはこの流れは止めようがなく、グリーン・ニューディールによる経済成長と環境保護の両立がめざされなければならない。いまにして読んでみると、目新しい知見があるわけではないが、環境問題の入門書としておすすめできる内容だ。
目次
序章 グリーン資本主義革命
第1章 「環境の世紀」の幕開け
第2章 二〇世紀の意味を問い直す
第3章 高まる気候変動への関心
第4章 国際金融危機と世界同時不況
第5章 日米両国の政権交代
第6章 経済成長のパラダイム・シフト
第7章 人類の生存を脅かす九つの危機
第8章 気候変動の緩和策
第9章 グローバリゼーションの曲がり角
二〇〇八年以来の世界同時不況と深刻化する地球温暖化―両者のかかわりをどうとらえ、打開への道をどう描くか。著者は、「経済成長か、環境保全か」ではなく、「経済のためにこそ環境を」と主張。その具体的な構想と政策にもとづく脱石油・低炭素社会への展望を示し、新しい経済システムとしての「グリーン資本主義」を提起する。
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