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本と音楽とねこと

ネオリベラリズムの精神分析

樫村愛子,2007,『ネオリベラリズムの精神分析――なぜ伝統や文化が求められるのか』光文社(新書,¥935)10.3.2

 再帰性、恒常性、共同性をめぐる社会理論の整理はけっこう勉強になったし、現代人の解離的人格ををめぐる議論には興味をそそられた。「ネタがベタになる」電子メディア社会の解読も秀逸だ。

市場至上主義、雇用の流動化、社会保障の縮小、ワーキングプア、格差、貧困、自己責任社会----。
グローバル化経済のもと、多くの人々の生活が不安定化(プレカリテ)していくなかで、どのように個人のアイデンティティを保ち、社会を維持していけばいいのか?
自分探し、心理学、お笑い、オタク文化、メディア・スピリチュアリズム、リアリティ・ショーの隆盛はいったい何を意味するのか?
ラカン派社会学の立場から、現代社会、あるいは現代の人々がぶつかっている難問を記述し、処方箋の一端を示す。

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