佐々さんは、終末期訪問医療の現場で亡くなっていく人々とその家族、医療従事者のありようを、ていねいにていねいに描いていく。
そのなかには、佐々さんの母も含まれる。いのちをまっとうするまで、献身的に介助する父親の姿は、崇高でさえある。
圧巻は、いくつもの死を看取ってきた看護師が、末期がんで亡くなっていく話である。
だれも死を免れない。生は刻一刻と死に向かっていく、はかない過程にすぎない。
いのちの尊厳について、深く再考させられる好著である。
「死ぬ前に家族と潮干狩りに行きたい…」患者の最期の望みを献身的に叶えていく医師と看護師たち。最期を迎える人と、そこに寄り添う人たちの姿を通して、終末期のあり方を考えるノンフィクション。
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