宮台真司・藤井誠二・内藤朝雄,2002,学校が自由になる日,雲母書房.(12.17.24)
「理不尽さ」に覆われた学校システムと、学校共同体主義者による見えざる内面支配を解除し、自由な学校・自由な社会を実現するためのプログラムを大胆に提言する。「リベラリズム教育論」の決定版。
崇高なる国家共同体であれ、ノリと空気に支配された学校の教室空間共同体であれ、個人の自由を圧殺することに変わりはない。
いじめや理不尽な校則に象徴される学校空間の不自由から脱却するにはどうしたら良いのか、リベラリズムを擁護しつつ議論が展開されている。
内藤さんの「学校リベラリスト宣言」は、『いじめの構造──なぜ人が怪物になるのか』所収の論考とほぼ同一の内容。
目次
学校の何が問題なのか
二つの尊厳観
日本的メンタリティの構造 ほか
少年犯罪と新少年法
「コンクリート詰め殺人事件」の取材から
「犯罪の底」が抜けた ほか
学校の閉鎖性―なぜ学校は閉じるのか
事件の経過
口を閉ざす二つの理由 ほか
学校リベラリスト宣言
中間集団全体主義
いじめ問題 ほか
自由な学校、自由な社会の設計
リベラリズムの射程―「学校リベラリスト宣言」を読んで
共生の原理を探る ほか