今日、その卒論の相談のため、ゼミの学生が研究室へ来訪した。話を聞いてみると、一緒にウンウン唸りつつひねり出した(ってなんか下品な表現だがw)テーマでは書けそうにもないとのこと。代替テーマも考えているようだったので、それについても聴取してみたのだが、どう考えても元のテーマの方が良い。あわせて、就職志望先(職種)を変更すべきかどうかという悩みについても聞いたのだけれど、「それはね、ちみね、卒論も就職もうまくいかないんじゃないかっていう不安からの逃避だと思うYO」、とまあ要するにそんなことをぐだぐだ助言した。卒論もこれまで収集したネタをこれこれこういうふうに調理して、こうした問題やああした問題とリンクさせていけば、主題はどーんと全体を貫いていなくてはいけないけれども、レンジでチン、どんどん中身をふくらませていくことができるYO、要するにそんなことも言った。
大事なのは、書く素材させ充分に収集できたら、結果がどうなるかおそれずに、とにかく書いてみることだ。未完成の草稿を読み返し、文章ないし語句についての加筆、修正、削除、移動を何度も繰り返していけば、なんとかかたちになっていくものだよ。わたしはといえば、4年の9月にはもう卒論を書き上げていた。村上泰亮ばりの重厚かつ緻密な(脱)産業社会論を書いた気になって悦に入っていたのは、いまにして思えば、笑止千万、噴飯ものではあるが、いまの自分の思索と実践の原点の一つに、たしかにあの卒論がある。大事だよ、卒論は。がんばろうね。
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