震災小説としてひととおりのツボは押さえてはいるが、3.13震災の後となっては被害描写の迫真性に物足りなさを感じる。底知れぬ悪意を感じるほどにどこまでも過酷な自然災害を目の当たりにし、ありきたりな創作は圧倒的な現実の前にかすんでしまった。ストーリーにもいまひとつひねりが足りない。
28歳の若き研究者、瀬戸口の計算式は、マグニチュード8規模の直下型大地震が東京に迫っていることをしめしていた。十年前の神戸での震災、あのとき自分は何もできなかった。同じ過ちを繰り返したくはない。今、行動を起こさなければ…。東京に巨大地震が起こったら、高速道路は、地下鉄は、都心のビル街は、いったいどうなるのか。最新研究に基づいてシミュレーションした衝撃の作品。
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