子ども虐待やネグレクトの加害者となった母親について、生育環境、出産、加害をなすにいたった経緯を、詳細に取り上げている。
類書と比較して、取り上げる事例が多い。あらためて、事件取材にあたるプロ意識に感服した。
虐待やネグレクトが起きる要因は単一ではなく、複雑に諸要因が絡まり合っての問題であることが、とてもよく理解できる。
ニュースで虐待死事件が報じられるたびに、人々は親の鬼畜ぶりに怒り、児童相談所や教育委員会、学校の手落ちを批判する。しかし私たちは、児童虐待に4種類あることすら知らない。なぜ「虐待」や「育児困難」は増えるのか。どうすれば子どもたちを救えるのか。市井の人々のドラマを描きつづける著者が、リアルな事案24例を多面的に掘り下げ、社会病理の構造を浮き彫りにする。
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