日本は、いまだに死刑制度を存置している点において、アメリカ、ロシア、中国、イラン等と同様、救いようのない卑しい国家だ。
本書では、随所で、さまざまな姑息な手管を弄し死刑制度存続をはかってきた法務省、検察庁への疑問が呈されているが、人の命を奪うというもっとも忌むべき手続き権限を守ることに執着する、さもしく卑しい官僚の心性に薄ら寒い思いがする。
死刑制度が社会正義にかなうものであるのであれば、法務省は、死刑執行の一部始終をTVで生中継しろ。人を殺す権力を国家に委託している国民は、自らも人殺しの一味であることを自覚すべきだろう。
いま、日本では「国民世論」を背景に死刑判決が急増している。「遺族の感情」と「冤罪の可能性」とがせめぎあうなか、かたくなに死刑制度を維持しようとする法務当局の姿勢は何を意味するのか。個々の犯罪事例を収監から絞首刑までの具体的なプロセスにメスを入れ、議論のベースを提供する。
(「BOOK」データベースより)
目次
プロローグ 宅間処刑の衝撃
第1章 ニッポンの死刑
第2章 「被告」が「死刑囚」になるとき
第3章 獄中の日々
第4章 死刑執行
エピローグ 執行された遺体の行方
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