
識字率の向上とそれにともなう出生率の低下が旧ソ連、東欧、イスラム諸国の民主化を促し、いまや普遍主義なき「ローマ帝国」に堕したアメリカに対抗すべく、これらの国々とEU諸国、日本との連帯がはかられ、帝国・アメリカは崩壊する。
アメリカの不動産バブルの崩壊とインチキ金融証券の焦げ付きにより、ユーロ圏をはじめとして世界経済が大混乱の果てに後退したいま、トッドの中期的な予見はいよいよ現実味を帯びてきた。
日本の外交政策もアメリカ隷従から脱すべきことを実に説得力ある論拠をもって示唆してくれる本だ。
目次
開幕
第1章 全世界的テロリズムの神話
第2章 民主主義の大いなる脅威
第3章 帝国の規模
第4章 貢納物の頼りなさ
第5章 普遍主義の後退
第6章 強者に立ち向かうか、弱者を攻めるか
第7章 ロシアの回復
第8章 ヨーロッパの独立
ゲームの終り
イラク攻撃以後の世界秩序。世界の話題を独占中のホットな海外ベストセラー、待望の完訳。アメリカは“帝国”に非ず。ソ連崩壊を世界で最も早く予言した『新ヨーロッパ大全』のトッドが、ハンチントン、フクヤマ、チョムスキーらを逆手にとり、“EU露日VSアメリカ”という新構図、“新ユーラシア時代の到来”を予言。
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