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小倉千加子,2001,『セクシュアリティの心理学』有斐閣.(8.31.2019)
ジェンダーとセクシュアリティをめぐる本質主義と構築主義、両者それぞれの陥穽を、タイトな文体で緻密に論じる。
難解ではあるが、現時点でも非常にレベルの高いジェンダー・スタディーズの秀作だ。
目次
第1章 摂食障害と女性のジェンダー化
第2章 ジェンダー概念の登場―J.マネーの功績と限界
第3章 ダーウィン革命と性科学の誕生
第4章 性差に関する科学的言説の歴史
第5章 近代結婚制度と女性の病
第6章 女性のセクシュアリティと母娘関係
第7章 ジェンダー、セックス、そしてノーマルという概念
第8章 クイア理論とセクシュアリティ
第9章 ジェンダー/セクシュアリティの本質主義/構築主義を超えて
本書ではジェンダーとセクシュアリティの混乱を整理した上で、現在のセクシュアリティ研究の最先端まで読者を導いていく。