そうそうそのとおりと一々うなずくほかない正論を、これほど、いやみなく、また自己撞着の罠にはまることなく展開できる人はほかにいないのではないか。とくに、著作権の意味をモースの贈与論の視点から問い直す一考は、説得力にあふれるだけでなくとても斬新だ。
目次
第一講 キャリアは他人のためのもの
第二講 マスメディアの嘘と演技
第三講 メディアと「クレイマー」
第四講 「正義」の暴走
第五講 メディアと「変えないほうがよいもの」
第六講 読者はどこにいるのか
第七講 贈与経済と読書
第八講 わけのわからない未来へ
テレビ視聴率の低下、新聞部数の激減、出版の不調―、未曾有の危機の原因はどこにあるのか?「贈与と返礼」の人類学的地平からメディアの社会的存在意義を探り、危機の本質を見極める。内田樹が贈る、マニュアルのない未来を生き抜くすべての人に必要な「知」のレッスン。神戸女学院大学の人気講義を書籍化。
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