ただつまらないだけの書物であれば、黙ってスルーすれば良いのだが、本書のような、それこそ「毒」になるものとなると、そうもいかない。
生きづらさに悩む人々の、その生きづらさの原因は、すべて親のこころない言動によるトラウマによるものだという。
トラウマ還元説、心理還元主義を盲信するとはおめでたい限りだが、筆者に誘導され、親から虐待された記憶を捏造したクライアントの親が不憫でならない。
それから、戦争によるトラウマが虐待の世代間連鎖を繰り返しているとか、高度経済成長期の勤勉の精神を親が子におしつけ、がむしゃらに努力しなくてもすむ、ゆたかな日本社会に生きる子どもを苦しめているとか、バカも休み休み言え。
日本が後進国に落ちぶれたことさえ、筆者は知らないのか。
「仲良し親子」「友だち親子」と呼ばれる親子が増えています。でも、実はそれが、知らず知らずのうちに子どもにとっての呪縛になっているケースがあるのです。「今からでも遅くない」親子の新しい関係性の築き方を提言します。
目次
1 毒親って、どんな親?
毒親度をチェックしよう
毒母のタイプ ほか
2 日本の子育てが、おかしくなっている
生きづらい大人が多いわけ
感情をマヒさせた日本人 ほか
3 心配性で過干渉な親が子どもに呪いをかける
毒親後遺症いろいろ
親に本心を伝える ほか
4 家族の関係をよくするために
親子バトルをひきおこす3つの原因
父親は、意外な盲点 ほか
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