本と音楽とねこと

日本一醜い親への手紙



Create Media編著,2017,日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?,dZERO.(4.2.2020)

 自らを虐待した親、あるいは毒親に対して投げかけられる呪詛の言葉の数々に、正直、戦慄する。
 長らく絶縁中のわたしの親も、虐待加害者にして、典型的な毒親であったので、ムンクの「叫び」を「手紙」にしたためたかのような毒々しい作品群に、少なからず共感した。

目次
はじめに 不当ながまんを強いられる子どもたち
I 気づく
私にも意志がある/ いけにえ/ プレゼントはゴミ箱に/ 見えないんだよ/ 衣食住の権力者/ 殺し合う両親/ 笑顔を求めないで/ お互いに救われない/ あなたのねらい通りに/ 罪に問われない殺人者/ あんた?死ねよ/ あんたたちとは違う/ 多額の死亡保険/ 不倫の代償/ 父も母も「責める人」/ 本が私を助けてくれた/ お父さんに馬乗り/ パパのいやし/ 援助交際という居場所/ いらないなら捨てて/ 金の亡者の道具 /きょうだい児 /稼げば生きていける
II 戦う
できるなら惨殺したい /サンタさんへのお願い /殺さない理由 /毒のゴミ箱 /見捨てるのは怖い /腐った食べ物 /いつも私の足かせ /モニターに映る母 /交代人格の家族 /もう屈しない /「とうに時効でしょ」 /中卒のシングルマザー /自傷と共に笑ったふり /お母さんの虚像 /誰も助けてくれない /にせものの許し /生き地獄 /あなたの拳 /どなり声とさとす声 /とけた謎 /うそつきになる /謝って済む話じゃない /まやかしの絆 /一生呪う /生き抜いてみせます /「子どもの言うこと」 /殺されたあの子 /「俺が法だ」
III 出あう
/お母さんは知らない /思い出すと苦しい /「おまえは悪魔だ」 /死んだら負け /お父さんの殺し方 /貴殿が反面教師 /守ってくれた恩人 /子どもの人権ノート /権威ある男が怖い /お母さんは明るいのに /他人のつもりで /タダ働き家来 /自己否定はやめました /人生泥棒 /そっとしておいて /私を助けてくれたのは /経済的虐待 /うそつきになっていい /すべてがクソなわけじゃない /私は負けません /会えば体調が悪くなる /声を上げる勇気
IV 変わる
/あなたを捨てます /私の親は仏様 /気づくのが遅すぎた /殴られても蹴られても /ねじ曲げられた私 /表面上いい関係 /早く死ねばいいのに /東大出のクズ /今さら信じられない /娘の幸福を許せない母 /世間では?先生さま? /あなたが弱者になる日 /戦って勝ち取ったもの /記憶から消えて /「とにかく生きなさい」 /あんたは変わらない /私には牢獄 /クソ女 /忘れてもいいから /他人の方が親身 /母がやさしくなった理由 /私は壊れない /人生はわからない /愛されるために家を出る /復讐する価値もない /どこかすがすがしい /生きるための祈り
選者解説
壮絶な痛みと苦しみを経て 東 小雪
「ありのままの姿」をさらす親たち 信田さよ子
おわりに 勇気ある行動によって

「東大出のクズ」「死んでも許さない」「あんたたちとは違う」「じゃあね、お母さん」「生き抜いてみせる」親からの虐待を生き延びたサバイバーたちが書いた訣別と希望と勇気の100通。

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