樋口一葉,2015,『大つごもり』オリオンブックス('17.12.31) 「再読」といえど、読んだのはおそらく小学生の頃だ。内容はまるで忘れていたが、読み直してかすかに記憶がよみがえり、懐かしい気持ちになった。 驕った裕福な者を醜く描写する一方、貧しき者への優しいまなざしが随所に散りばめられた良い小話である。