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本と音楽とねこと

病魔という悪の物語

金森修,2006,病魔という悪の物語──チフスのメアリー,筑摩書房.(3.23.2021)

 中高校生向けに書かれた本であるが、大人が読んでも、その禍々しい史実の紹介ゆえ、さぞ興味深いことだろう。
 本書が再刊されたのは、もちろんコロナ禍をあてこんでのものだが、「腸チフス」を悪意なく拡散させた「チフスのメアリー」は、当時の人々の好奇と恐怖の的であった。
 怖いのは、ウィルスより人間という事実を、あらためて実感する。

二〇世紀初め、毒を撤き散らす悪女として恐れられた患者の実話。エイズ、鳥インフルエンザなど、伝染病の恐怖におびえる現代人にも、多くの問いを投げかけている。



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