本と音楽とねこと

命にまつわる報道

イヌネコの殺処分に立ち会った、人間には「看取る責任」

 写真も泣かせるが、↓の文章もなかなかのものだ。この写真と記事で、自分のペットに去勢、避妊手術を施す人、犬やねこを、ペットショップで買うのでなく、保健所でもらい受ける人が少しは増えるのだろう。
  
別室では、あの母犬と子犬たちが麻酔注射による処置を受けていた。成犬は通常、ガスで処分されるが、最期は母子でとの職員の精いっぱいのやさしさだった。導入麻酔で意識がもうろうとした母犬を職員がやさしくなでる。親子を隔てていた壁を取り去ると、母犬はふらふらしながら子犬たちに寄り添い、2度目の麻酔で母子は眠るように逝った。

南極のペンギン泥まみれ、雨増え・氷減り・エサ減る

 「命の尊厳」という言葉は、それを口にしたとたんに、己が幾多の生命を日々費消していることを免罪し正当化する、わたしだったら絶対に口にしたくない類のものだ。この言葉を臆面もなく使える人は、ろくでもない偽善者だと思ってまず間違いない。
 手垢にまみれた言葉より、一枚の写真がなにより雄弁に物語る問題がある。たんなるセンセーショナリズム、あるいはセンチメンタリズムと言ってしまえばそれまでだが、そのことを見事に表した報道だろう。

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