「年功序列」制度のなかで、やりがいのない下働き仕事を延々とやらされるだけの若者たち。高度経済成長期には、やがて、昇給し、能力を生かせる仕事に就けたものだが、現在では、途中で梯子をはずされてポイ捨てされかねない。
「写経を続ければいずれ極楽へ行くことができると信じられるからこそ、人は写経するのだ。出口のない地下牢の奥で毎日数字を書きなぞっていれば、心身に変調をきたしても無理もない気がする。」(p.87)
おもしろかったけれども、年功序列制が残っていると書いたかと思うと、なくなったと書く。残っている企業もあるが、成果給制度を取り入れたり、職務給制度に転換し、定期昇給を(ほとんど)なくす企業も増えている、これが正しい見方だろう。
目次
はじめに 「閉塞感の正体」を見きわめる
第1章 若者はなぜ3年で辞めるのか?
第2章 やる気を失った30代社員たち
第3章 若者にツケを回す国
第4章 年功序列の光と影
第5章 日本人はなぜ年功序列を好むのか?
第6章 「働く理由」を取り戻す
「3年で3割辞める」新卒離職率、「心の病」を抱える30代社員の急増、ニート、フリーター問題…。ベストセラー『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』の著者が、若者の視点で、いまの若者をとりまく問題の核心に迫る。
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