福祉国家から福祉社会へ、現金給付から現物給付への比重転換、ナショナルミニマムの保障あるいは富の再配分における脱社会保険化等々、社会保障をとおした社会統合のてだてが総合的、網羅的に検討されている。章間に配置された対談が論点を整理するうえで役に立つ。
読みごたえじゅうぶんの一冊だ。
目次
総論 新しい福祉ガバナンスへ―もう一つの選択肢
第1章 生涯を通じたいい仕事―福祉社会のコア
第2章 不平等感の高まり―人々の意識の背後にあるもの
第3章 新たな時代の社会保障・医療政策を構想する
第4章 就労を中心にした所得保障制度
第5章 社会的公正と基本的生活保障
第6章 女性環境の整備と福祉―ワーク・ライフ・バランスの視点から
第7章 東アジアから見た日本の福祉ガバナンス
第8章 福祉多元主義の時代―新しい公共空間を求めて
第9章 社会連帯の創造と排除
第10章 マクロの経済発展と福祉
終章 生活様式の変容と福祉ガバナンス―ダイバーシティ・ウェルフェア・マネジメント
人々が活き活きと働く活力ある経済は、社会保障や福祉と連携してこそつくり出される。脱「格差・貧困社会」に向けた日本の戦略とは。従来の福祉国家を超えた「第4の道」としての新しい21世紀型福祉ガバナンスを提示する。
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